モコンさんの庭~「セルアニメのオトモ」シリーズ・その6【背景編】
量産体制のセルアニメ時代の背景は、画用紙にポスターカラーを使うのが一般的でした。フォローやパンなど背景の長さが必要になる場合もあるので大判の画用紙を目的の大きさに切り分けて使います。
特にカメラワークがないものは、スタンダードセルより一回り大きめに描かれていて、セル位置を決める際に若干の修正ができます。会社によってはタップ穴があけられていてセル位置を変えられないということもあります。
背景の枚数ですが、同じポジションでのアングル、空などの兼用ができるカットがあるので、当然カット数と同じにはなりません。
セルアニメ時代の背景にもさまざまなテクニックが使われていました。特に背景の見せ場としては、背景のみのカット、当時BGオンリーと云われていたカット。
背景で注意しなければならないのは、キャラクターより目立たないことです。あまりに背景が秀逸だとキャラクターより背景に目が行ってしまいます。キャラクターがいる場合はキャラクターが活きる背景が望ましいのです。