光陰惜しむべし
もうすぐ11月30日がやってきます。
1年前、火事を出してしまった日。
住職として大子町のお寺に移って約半年。
新生活?、右も左もわからない中で
目の前のことだけに一所懸命だった半年。
少し慣れてきたのかなあと思った矢先の火事。
喪失感。
絶望感。
挫折感。
罪悪感。
いろいろな感情が入り混じり過ぎて
自分でもよくわからない感情のまま
ただ火を眺めていたのを思い出します。
あれからもうすぐ1年。
今では大子町のお寺には月に数回、
それ以外は•••東京で “お坊さんでないお仕事” がメインの生活をしています。
住職になる前にやっていたお仕事に加えて
海外ベンチャー企業との共同事業を前提に
設立された新しい会社の社長もしています。
それなりに忙しく、それなりにやりがいもあり
それなりに充実しているような気もします。
でも、
もし•••
あの火事がなかったら•••
この1年間、何百回も何千回も思いました。
その度に弱さと未熟さを思い知らされました。
生死事大
光陰可惜
無常迅速
時不待人
自分たちに与えられた時間には有限です。
その時間がどのくらい残されているのか、
それは誰にもわかりません。
月日が経つのはあっという間です。
月日の流れの中で何もかもが変化し続けます。
当然、自分も自分を取り巻く環境も。
過去や未来に気を取られていても
時間は容赦なく過ぎ去ってしまいます。
過去でも未来でもなく、今。
今、このとき、ここで、自分がすべきこと。
それが何であろうとただ一所懸命であること。
それが大事なんだと思います。
2023年11月30日。
自分の人生を変えた日。
あの日以来、自分はお寺に住んでいません。
“お坊さんでないお仕事” ばかりの毎日です。
それでも自分は•••
東京で “お坊さんでないお仕事” をしながら
お坊さんとして生きています(つもりです)。
火事がくれた贈り物?
•••なんだろうか???
1年経って、そんなことを思ったりもします。
宗慧