〔詩〕 セレブごっこ

上を見てもキリがない
下を見てもキリがない


だから人と比べない


そんなことずっと昔から
知っているさ


それができないから
みんな困っているんだよ



学校や会社
受験、就活、出世競争
さんざん
比べられてきたじゃない



だから
人と比べてしまうのは
当たり前なんだよ



だから、
自分はセレブだってことを
思い出す遊びをするのさ



「セレブごっこ」


平和な日本での生活
冷蔵庫に食べ物がある
停電もなく電気が使える



温かいお風呂に入れた
ベットで朝まで眠れた
雨音が心地よかった




スマホを持っている
クリスマスツリーを飾った
昼ご飯が美味しかった



帰る家がある
好きなドラマが見られる
お茶のいい香りに包まれる



歩くことができる
澄み切った空を感じる
深呼吸ができる




体のどこも痛くない
体のどこも痒くない
体のどこも動いている




やりたいことがある
寝る前に読書ができる
今日も無事に終わる


日常に「ある」が
こんなにも溢れている



「ない」なんて極少さ
私はリッチだったんだよ



おそらく
大富豪 イーロン・マスクも
私と同じような
経験しているだろう




だったら
私だってセレブさ



セレブってお金持ちって
ことじゃなくて




どんなことからでも
豊かさを発見しようとする人
をセレブっていうのさ



人を羨ましくなって
モヤモヤが止まらない日に
こうしてセレブごっこして
遊ぶのさ


この遊びに慣れてくると
 ”ごっこ" じゃなくて
いつの間にか
”日常” になっちゃうんだ



でも、豊かさって
無限に見つけられるから
この遊びに
終わりはないのさ


セレブごっこ
今日も、楽しかったよ



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