〔詩〕 セレブごっこ
上を見てもキリがない
下を見てもキリがない
だから人と比べない
そんなことずっと昔から
知っているさ
それができないから
みんな困っているんだよ
学校や会社
受験、就活、出世競争
さんざん
比べられてきたじゃない
だから
人と比べてしまうのは
当たり前なんだよ
だから、
自分はセレブだってことを
思い出す遊びをするのさ
*
「セレブごっこ」
平和な日本での生活
冷蔵庫に食べ物がある
停電もなく電気が使える
温かいお風呂に入れた
ベットで朝まで眠れた
雨音が心地よかった
スマホを持っている
クリスマスツリーを飾った
昼ご飯が美味しかった
帰る家がある
好きなドラマが見られる
お茶のいい香りに包まれる
歩くことができる
澄み切った空を感じる
深呼吸ができる
体のどこも痛くない
体のどこも痒くない
体のどこも動いている
やりたいことがある
寝る前に読書ができる
今日も無事に終わる
日常に「ある」が
こんなにも溢れている
「ない」なんて極少さ
私はリッチだったんだよ
*
おそらく
大富豪 イーロン・マスクも
私と同じような
経験しているだろう
だったら
私だってセレブさ
セレブってお金持ちって
ことじゃなくて
どんなことからでも
豊かさを発見しようとする人
をセレブっていうのさ
人を羨ましくなって
モヤモヤが止まらない日に
こうしてセレブごっこして
遊ぶのさ
この遊びに慣れてくると
”ごっこ" じゃなくて
いつの間にか
”日常” になっちゃうんだ
でも、豊かさって
無限に見つけられるから
この遊びに
終わりはないのさ
セレブごっこ
今日も、楽しかったよ