“場”のあり方
わたしは普段自転車で行動する。自転車が好きな理由の一つは街中を見ながら移動できることである。
今日の帰りに自転車を漕いでいるとどこからともなくバイオリンの音が聞こえてきた。
建物が立ち並ぶ都市の一角で演奏会をしていたのである。
誰の、何のための演奏かはわからなかったが
2人の演奏家とそれを鑑賞しているお客さん。
その外では通行人が足を止めて聞いている。
その一角から街へ流れ出る音楽はその空間、都市を描いていた。
わたしはそのような“場”が好きである。街中にはたくさんの“場”で溢れかえっている。
それは、都市の中に突如として現れた屋外コンサートホールなのかもしれない。
もしくは、公園で遊ぶひとにしか見えないバドミントンコートかもしれない。
または、毎日行列のできるおしゃれなカフェかもしれない。
はたまた、共通の目的を持ったオンラインコミュニティかもしれない。
人と人との繋がりが“場”を作り、その”場”がその空間を、建築を、都市を、国を、より良いものにしていくと思う。その“場”の繋がりが文化だとも思う。
建築物はその“場”を補助するものかもしれない。
家族の”場”を守るための住宅かもしれないし、
ものづくりの“場”を生かす工場かもしれないし、
食の“場”を楽しむためのレストランかもしれないし。
わたしはそんな“場”を作れる人になりたい。今はまだ名もないフリーターでアルバイトだけど、まだまだ知識も技術もないけど、人の笑顔が作れる人にわたしはなりたい。
と思った今日の夜。