映画「大河への道」レビュー
評点:95点
私の一番好きな歴史上の人物である伊能忠敬を取りあげた作品ということで、予告編をみた段階から絶対に観たいと思っておりました。
とにかく、伊能忠敬のすばらしさをあらためて感じることができる作品にとても満足であります。映画の舞台、着目点などまさに私好みでした。
中井さんをはじめ、北川さんや松山さんの演技はさすがの一言で、絶妙な表情から息づかい、セリフ回しなど、どれもが吸いこまれていきそうでした。
しかも、今回の映画は現代と江戸時代の2つの時代で構成されており、ほとんどのキャストの方が1人2役こなされているため、役づくりにより苦労されたのではないかと伺えます。
物語は、伊能忠敬という人物のとらえ方を考えさせられますが、伊能忠敬がみなさんに愛されていた偉人だったことが伺え、今の私が何気なく電車や車で移動しているのも、伊能忠敬の功績があってこそなんだということを感じさせてくれます。
また、何か大きな目標や夢を持っていている人でも、最初の一歩からコツコツと歩んでいくことの大切さを学ばせてくれる、そんないろいろな要素を含んだ映画になっております。
ただ、現代から江戸時代への転換のテンポが少し気になったのと、登場人物がもう少し個性があってもよかったのではないかとも感じました。
たしかに、日本地図の完成にむかってみんなで一致団結する姿は美しいのですが、もっと刺激的なできごとや激しい展開があった方が、物語が盛り上がるのではと個人的には思います。
とはいえ、いろいろ教えてくれる映画でありキャストのみなさんが1人2役をしっかりこなされた点はすばらしく、高い評点をつけさせていただきました。
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