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飛べなくなったノミの話に思うこと#1

思い込みに私たちは縛られている

みなさんは「飛べなくなったノミの話」をご存じでしょうか?昨年マセソン美希さんの講演に参加する機会があり、大変感銘を受けたのでぜひ共有させていただきたいです。

通常、ノミは自分の体長の150倍もの跳躍力があるようです。そんなノミたちを小さな瓶に入れてふたをするとどうなるでしょうか。最初はこれまで通り蓋のところまでジャンプして出よう出ようとするのですが、それを何回も繰り返すうちに、出られないことがわかったノミは飛ぶことをあきらめてしまうのか、どんどんジャンプ力が落ちていくのです。そして、ふたを外しても、もうジャンプ力は戻らず瓶の高さ以上は飛び上がれなくなります。さらにいえばこのノミの子孫もジャンプ力は戻らないそうです。

 「自分はどうせこの瓶を出られない。」
  ⇒「自分はこの瓶を飛び越えるジャンプ力を持っていない」
過去の体験や思い込みが自分の行動を止めてしまうという例です。恐ろしいですね…。

さて、なぜ私が冒頭にこんなお話をしたのか、それはこの後の記事を最後まで読んでいただければわかるはずです。全2回とちょっと長いのですが、最後までお付き合いいただけると嬉しいです。

業務を外注して思ったこと

私はとあるスーパーにて採用を担当している者です。毎日採用に関わる業務の改善について取り組んでおります。私の仕事を図にすると下記のような感じとなります。

応募→面接→合格→入社手続きまでの流れ

応募があると、受付窓口である採用センターが一次対応してくれます。彼らはATSと呼ばれるWEBの採用管理システムにて応募者様の管理をします。年齢条件などを確認し、問題が無い方は面接日程の設定をします。その後、店舗は面接を実施し、ATSに結果を入力します。合格した方には店舗から入社手続きのご案内がいくという形となります。

私は2年前に、このATSというシステムの導入と採用センターへの業務の委託を実施しました。オンライン上で応募者様の状況を可視化できたこと、また採用に関わる業務を一括して外注したことで店舗の業務が整理され、一定の成果は出たと考えております。しかしながら、外注には2点懸念すべき事項があります。

①コスト・・・何百万単位のお金がかかる。
②担当者の変更・・・それまで共有したものが0に戻る。

採用はスピード業務です。世の中の流れ・法律改正に合わせて次々と変更しなくては応募者様が他社に流れてしまいます。しかしながら、外注となると、まず「時間」がかかります。そして「お金」も飛んでいきます。ホームページの文字を1文字、2文字、変えるだけで1週間、5000円、それが当たり前の世界です。

そして時間よりもお金よりも大事なのはご担当者様です。私の代わり、つまり当社の代わりに応募者様と接するわけですから、ちゃんと当社の理念を理解したうえで仕事に臨んでほしい。だからこそものすごい時間をかけてコミュニケーションを取ってきました。私にとっては担当者様の退職は身を切られるほど辛いことなのです。

さまざまな経験を踏まえ、次第に私はこう考えるようになってきました。「今度もし何かシステムを入れるのならば、自分の手で作りたい。」
頭の中に完成形はあるのです。なぜならば一番ユーザーに近いのは間違いなくWEB制作の会社でもなく、採用業務代行の会社でもなく、私たちだからです。

そして皆さまお気づきでしょうか、この上記の図ですが、入社が決まった後が未だ完全にアナログなのです。入社が決まるまではとりあえず大体オンライン化できた。新たに着手するのであれば間違いなくここだ・・・!勇んだ私は各関係者へのヒアリングへと進むのでした。
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