あたらしいノートパソコンを買って機嫌がよくなった話
わたしはThinkPader
自分はThinkPadびいきで、これまで買ったノートパソコンはだいたいThinkPadだった。
なんでかというと、黒いからである。
男の子は黒にあこがれるものだ。
ThinkPadはキーボードのまんなかに赤いポッチがある。
トラックポイントといって、マウスの代わりである。
使っている人を見たことがないが、自分は使う。
タッチパッドなどよりもずっと軽快なのだ。
ポッチを使いこなすコツは、ポインタの動く速さをマックスに設定することで、それさえすればマウスすら不要の快適さを得られる。
中古で買ったボロボロのThinkPadをつかっていたのだけど、あるとき友達にあげてしまった。
それからしばらくパソコンなしで生きていたが、人生二度目の失業をした。
行政手続きだの、履歴書かきだのに使おうと思って、新品のノートパソコンを購入した。
新しいノートパソコンはThinkPadではなかった。
デルだ。
Inspironという名前だった。
やっぱ新しいパソコンが一番だよね
長年操を立ててきたThinkPad。
裏切ってしまった。
金に目がくらんだのだ。
ThinkPadは一番安いものでも10万円以上する。
デルは自分が買ったとき6万円くらいだった。
金色夜叉みたいな動機で今はデルのノートパソコンを使っているのだけど、存外気に入っている。
タッチパッドだけはムリだったので、トラックボールを買った。
このデルのパソコンはなんだか縦に長い。
昔のパソコンのようだ。
若い人は知らないかもしれないが、昔のノートパソコンは縦横比4:3だった。
それが20年くらい前、急に16:9の映画っぽい横長サイズに変わった。
たぶん液晶テレビのサイズに合わせたのだろう。
パソコンで映画を見るなら16:9もアリだけど、自分はものを書くのにパソコンを使うのだ。
ものを書くなら縦長の方が使いやすいのは道理である。
だからノートパソコンをちょい縦長にしたデルはえらい。
新しいノートパソコンにしてビビったのはその軽快性で、待ち時間がほとんどない。
さらに画面の解像度が半端なく上がっていて、スマホみたいだ。
また、裏蓋を外すとすぐにメモリが1枚抜き差しできるようになっている。
(発売時期によっては、できないInspironもあるらしい)
裏蓋を外して、よそで調達したメモリを増設することが可能だ。
これによりオプション料金2万円程度を節約できる。
キーボード偏見
キーボードも思ったよりずっと素敵だ。
ThinkPad使いにはある種の偏見があり、それは「ThinkPad以外のノートパソコンのキーボードは排泄物ほどの価値もない」というものである。
余談ながら、なんでそんな偏見が生まれたかというと、太古の昔、ノートパソコンのキーボードは配列がヘンだったり、キーの大きさが揃ってなかったりで、デスクトップ用キーボードと隔絶があった。
そんな中、ThinkPadは違和感の少ないキーボードを採用していたので、ThinkPad、ええやんということになった。
たぶん打ち心地とかはあまり関係ないのだが、私のような通人ぶりたいニワカThinkPad使いは拡大解釈して、ThinkPadは打ち心地がいい、ThinkPadじゃなきゃだめだなどと、たわごとを言っているのである。
まったく期待していなかったキーボードだけど、意外としっかりした、健康的な打鍵感だった。
もうけものである。
さらにUSB-Cで充電できる。
最高だ。
持ち運ぶときにACアダプタがいらない、これは革命であり、開発した方々に国民栄誉賞を授与してもおかしくないと思う。
というわけで自分はデルを気に入っている。
次もThinkPadではなく、Inspironを買うかもしれない。