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野球にあやまりたい

私は7歳から15歳まで野球を習っていた。
小学生のうちは地域の少年野球で、中学では野球部に入った。
自分から入ったのではなくて、父に誘われて入ったのである。

私にはそういうところがあって、万事において誘いがないと何も始めることができない。

それで野球を8年間ほどやってわかったのは、自分が野球嫌いであるという事実だった。
正直8年間やってて、一度も野球が楽しかったことはなかった。

ならば途中でやめて、自分の好きなことをやればよかったではないか。
今になってみればそう思えるが、当時はやめることなんか念頭になかった。
野球 or die だった。

世の中、好きなことばかりやって一生を終えることができる人は、ほんの一握りしかいない。
そういう意味で、小さい頃から苦行に慣れる訓練になったとはいえるかもしれない。

しかし苦行のために野球は存在するのではない。
みな楽しくて野球をやるのである。

あのような野球の取り組み方は野球に対しても無礼だった。
野球よ、すまんかった!

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