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「それ、うちじゃなきゃダメなの?」という質問は 就活生から敬遠されているらしい。

就活生の呟きTwitterを見ていると「それ、うちじゃなきゃダメなの?」という質問をする面接官や企業は敬遠されるているらしい。

ひと昔前だったら、その質問さえクリアできれば内定に近づくと思って、頭を悩ませて突破を試みていた就活生も多かっただろうけれど、近頃では嫌われる質問と受け取られると、そこだけ切り取られて「嫌な会社」とネットで拡散されていく。


面接ってのは、お互いの腹の探り合いであると同時に、小さな信頼をコツコツ積み上げながら互いに関係性を構築していく場だから、面接官も候補者も双方が相手を理解しようとするスタンスは必要だし、丁寧に伝えようとする意識も必要。


さて、掲題の「それ、うちじゃなきゃダメなの?」という質問について、考えてみる。

前後の文脈はないけれど、志望動機なんかを聞いた答え「御社で○○がしたいです」に対するリアクションと推察する。さらに深読みすると「それ、同業他社でもチャレンジできるじゃん。何でうちなのよ?本当にうちに入りたいの?」というちょっと否定的な思考が透けて見える。


さらにデフォルメして捉えるならば、
面接官(企業側)からすると「何でうちに入りたいのよ?本気と誠意を見せて頂戴よ!!」と、いう感じだろうか。

採用面接をお見合いやプロポーズと喩える人がいるけれど、この構図であれば、企業 = 告白された側、 候補者 = 告白した側 となる。
青春時代にドキドキしながら意中の人に告白した経験がある人なら分かるだろうけれど、告白を受けるかどうかは、100%相手に選択権が委ねられている。

ここまで書いて分かった。
「それ、うちじゃなきゃダメなの?」というリアクションは、純粋な疑問というよりは、選ぶ側と選ばれる側の立場的な強弱を感じるフレーズになっているわけですね。


採用面接というのは、企業側と候補者側の立場は本来イーブンであるべき。企業は採用したい人を選ぶ権利があるし、候補者側には働く場所を選ぶ権利がある。

けれど、人気企業になるとアプローチしてくれる候補者は山のようにいるから、ちょっと強気天狗になっちゃってるわけですね。


というわけで、企業側が天狗に見えないようなフレーズをいくつか考えてみました。


○○を実現する場として、弊社のどういうところに魅力を感じてくれたの?
ちょっとめんどくさい系の返しかもしれませんが、より具体的な考えに切り込めそうです。また会話の論点を他社との比較ではなく、自社にフォーカス出来るます。


○○を実現するには、△△と□□というハードルを越えないといけないんだけれど、どうやってチャレンジする?
中途採用ならまだしも、就活生がチャレンジしたい○○は花形部署だったり、入社後すぐのアサインが難しいケースが多々あります。本気度をはかったり、現実的なロードマップを伝えるよい機会になるかもしれません。


○○の他に実現したいことありますか?
これも上記のフレーズと近いのですが、やりたいことが一つしかなければ、それが実現できないとなると、離職してしまうかもしれませんが、二つ三つとアイデアがあれば、チャレンジの可能性が広がります。


○○の実現のために、弊社のどういう強みを活かしたい?逆に克服すべき課題は何かある?
これはSWOTをきちっと抑えているか、企業研究の深さを問うような質問ですね。この内容になってくると、1年目や2年目の若手でもナイスな回答をするのは難しい場合もあるので、就活生相手だとちょっと厳しめのツッコミになるかもしれません。



逆に就活生に知っておいてほしいポイントとしては「それ、うちじゃなきゃダメなの?」の背景には「本当にうちがいいの?他社よりいいの?本当?信じていい?」というちょっとこじらせた感情みたいなものが企業側にはあるということです。

というのも、新卒採用では毎年何人かの就活生にイタイ裏切られ方をするからです。
「御社が第一志望です」と声高らかに言っていた学生が面接ブッチしたり、内定式で同期と一致団結を呼びかけていた中心人物が、入社直前に辞退したり、卒業できなくて採用取り消しになったり・・・・。

もちろん、それらのことは過去であって"あなた"ではないかもしれない。
けれど、そんな経験があるので、たまに疑心暗鬼になってしまうのです。


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「それ、うちじゃなきゃダメなの?」は、ツンデレの言う「本当に好きなの?」と同じです。悪意はありませんが、ちょっと面倒くさいだけです。

そんな面倒くさい企業が嫌な人は回れ右をすればいいし、面倒くさいと思われたくない人事の人は、別の確認方法を検討してみましょう。



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カトウシンイチロウ / 人生を開拓するキャリアパートナー
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