面接で聞かれるトリッキーな質問について考えてみる
ときどき、
採用面接の場において、
『 奇 問 』と言われるような、トリッキーな質問をされることがある。
では、本題のトリッキーな質問について。
「あなたの住んでいる街にマンホールはいくつありますか?」
マンホールの他に、自販機だったり、電柱だったり、
別のアイテムに置き換えられることもある。
これはもはや知っている人も多いと思うけれど、
「フェルミ推定」と呼ばれる類の質問で、
想像もつかないような事物の数量や規模について、
最低限の知識をもとにして、論理的に概算することを求められる。
コンサルティングファームとか投資銀行では一時期流行ったとされる質問です。
個人的に、この手の問題を解くのは好きだし、もし出されれば夢中になって考えると思う。
しかし、
これを面接で問うことについては、疑問に感じる。
確かに、フェルミ推定の問題を出すことで、論理的な思考力や地頭の良し悪しを知ることが出来る場合もあると思うが、この手の問題には定石と言われるような解き方があり、それを知っているかどうかの知識問題ともいえるからだ。知っているかどうかだけの違いであれば、後から教えたってかまわないし、特定の知識を知らないだけで、不採用とするのは、採用側にとって優秀な候補者を逃す要因になると思う。
もちろん、業務遂行に必須の知識であれば「知らないこと=クリティカル」として、採否判断を行うことに、大きな違和感は感じないが、
フェルミ推定について、業務との直接的な関連はさほど高くない。(マンホールの数を概算する仕事を除いて)
#マンホールの数を概算する仕事って何?
さらに付け加えて言うならば、論理的な思考能力については、わざわざフェルミ推定を用いなくても、候補者の過去の実績や行動事実に基づいていくらでも確認が出来る。
このように考えると、フェルミ推定を用いることの利点はあまり感じられない。
あなた自身を○○に例えると何ですか?
これは、中途より新卒採用の面接でよく聞かれるような気がする。
○○の中には、色、動物、有名人、漢字1文字などが入る。
この質問の意図としては、
候補者自身が、
自分のことをどれだけ客観視しているか、
またその理由や詳細を分かりやすく説明できるか、
ユーモアの程度やカラーが自社カルチャーと合致してそうかどうか、
などを確認するために、問われることが多い。
さらに面接官側に、他の意図があるとすれば、
「自分自身をどのように評価していますか?」のように問うよりも、
候補者がリラックスして答えやすい雰囲気を作りやすく、
より本音を引き出せる(ような気がする)という点も、このような質問が用いられているように思います。
まぁ、この○○に例えたら系の質問のキーは、
客観性、論理性(答えと説明の分かりやすさ)、ユーモアなので、
いくつかパターンを準備しておいてもよいだろう。
他に答えに困るトリッキーな質問としては、
このようなパターンもある。
(もしあなた自身が採用担当だったとして)あなたを採用する理由と採用しない理由を教えてください。
これは、
募集職種について、求められる能力や期待される成果についてどの程度理解できているか、
また、その必要な要素に対して、自信の強みと弱みをどのように自己認知しているか、
それぞれの説明内容の中に客観性や合理的な妥当性があるかどうかなどを確認するための質問と言える。
質問の内容はシンプルだし、
候補者にとっては、自分を売り込むチャンスでもあるのだけれど、
自分自身の強みを、自分の言葉で「こんなに凄いんですよ」とアピールすることが苦手な人は多い。逆に謙虚になり過ぎて、採用する必要性が弱くなってしまうことがある。
もちろん、採用する理由しか挙げられない場合は、
客観視が不十分だったり、自信過剰という評価もされるリスクがあるので、
弱みやネガティブな点についても自分の言葉で説明できる必要がある。
割合としては、
強み(ポジティブ要素)6割 × 弱み(ネガティブ要素)3割 × 弱みのリカバリー方法や要素 1割という感じだろうか。
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今日は採用面接で聞かれるトリッキーな質問について考えてみました。
「面接 奇問」とかでググると、他にも色々な質問例がたくさん出てくるので、トリッキーな質問が好きな企業を受ける予定のある方は、一度サラっと目を通しておくとよいと思います。
>面接官の皆様
トリッキーな質問、奇問を用いることで、候補者の素を感じる機会が得られるかもしれません。
一方で、合格しても不合格となっても、候補者の面接結果に対する納得感はあまり得られにくいのが、トリッキーな質問の欠点というか難しいところです。
「どういう質問をするか」には、企業のカルチャーが現れるところかと思いますので、社内で模擬面接をしたり、直近で入社した人に印象を聞いてみることをオススメしますー。
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