社員旅行。あの世界的企業でもやってるぜ。
「社員旅行」
行きたくねーという声が各所から聞こえる気がする。たぶん、若者だけではなくて、管理職クラスからも漏れ聞こえてくる気がする。
同時に「社員旅行に行くくらいなら、その費用をボーナスとして支給してくれ。好きにどっか行ってくる」という声も聞こえてくる気がする。
そりゃそうだ。
「旅行」なんて言うから、誰だって楽しみたくなるし、楽しむからには仕事と切り離したいだろうし、ってことは職場のヒトや関係性からも自然と距離を置きたくなる人が増えるだろう。
冒頭の記事にある企業は、社員旅行をうまく活用して社員の親睦を深めることに成功したようだが、これは稀有な例だろうな。
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私の前職はアメリカ系の会社だったが、社員旅行的なものがあった。
かなり大きな企業だったので、全社員一同で・・・というようなものは一切なかったが、部署単位とか、チーム単位での宿泊を伴うイベント的なものは何度かあった。
但し、どこにも「旅行」という文字などはなく、○○Meetingと題されていたし、当然のように強制参加である。
宿泊を伴おうが、日帰りだろうが、通常勤務しているオフィスを離れて、イベント的なことを行うことがあったが、それらは総称してOff-site Meeting”オフサイト”と呼ばれていた。対してオフィスでの通常業務はオンサイト。
オフサイトでは、業務的なことを行う場合もあるし、チームビルディングのためのワークやゲームを行うこともあるし、場合によっては工場見学のような社会科見学的なことを行う場合もあった。(私は2時間ほどチームでアニメを見て感想を言い合うオフサイトに参加したこともある)
業務との関連性の高低はオフサイトの位置づけや実施のタイミングにもよる。ポイントは「業務として強制参加」という点である。当然給与も支給される。なんだったら、オフサイト期間中の食事なども会社負担で提供される。
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日系企業と外資系企業の違いなのかもしれないけれど、業務と業務外の線引きが外資系の方がシビアに引かれているのかもしれない。
外資系というと、ドライでUp or Outみたいなイメージを持つ人もいるかもしれないが、実際はそうではないところも多い。むしろ、日系企業以上にウェットでチームビルディングを重視しているところも多い。
というか多国籍企業の場合、社員一人ひとりが持つバックグラウンドが違いすぎるので、きちんと相互理解を深めて関係構築することにコストをかけないと、そう簡単に強固なチームはできない。
そんなわけで、日本企業だと娯楽?の延長として捉えられている社員旅行ですら、外資系企業では立派な業務として捉えられているのかもしれない。