専門家の話は面白い 製薬メーカーのお話
今日はご縁があって、製薬メーカーご出身の方からお話を聞く機会があった。
個人的には、あまり大きな病気を患ったことがないこともあり、出来ることなら薬は飲みたくない派だし、プラセボ万歳なので、製薬業界とはけっこう遠いところにいるんじゃないかと思っている。
それだけに、裏側の話というのは未だ知らぬ世界が拡がっていてとても面白かった。
薬づくりにも職人のような人が存在するとしたら、どう思うだろうか。
パン職人、ピザ職人、寿司職人、薬職人。
しかも東洋医学ではなく、西洋医学のお薬の世界に。
薬づくりにおいて、当然決まったレシピが存在する。どの原料を何グラム、気温、湿度の指定、攪拌時間などの作り方など、細かくプロセスが指定されている。
細かく言うと、温度は37.5度~37.6度の間のように多少の幅は許容されている。(小数点第1位までなのか、どうかはわからない。ひょっとしたらもっと細かいところの幅にとどめているのかもしれない)湿度なども同様に若干の幅が許容されているらしい。
パン職人などは、その日の気温などによって感覚的に水分量を調整したり、焼き時間を調整することによって、一定の味や品質を維持する。
薬づくりにも、そのように微妙な誤差を攪拌時間のコントロールなどによって補正するような職人的スキルを持った人がいるらしい。
ちなみに、私がお話をお伺いした製薬メーカーの方は、国内ではわりと大手なので、属人的なプロセスありきで設計されているわけではない。ただ、現実としてそういった特殊技能を持つような人が製造現場にはいるらしい。
私にとって、薬というのはもっと工業的なもので、機械に原料を入れて、ボタンを押して全自動で作られると思っていたのだけれど、そういったアナログな要素があることを知って、大変驚いたと同時に、興味深く感じた。
異業種の専門家の話を聞くというのは実に面白い。世界が拡がった気がする。こういう機会は、貴重で大切だと改めて実感。
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