アヒルのぬいぐるみ帽子を被るポストマン
数件の振込をするために訪れた近くの郵便局。
窓口にいた局員さんがアヒルの顔のぬいぐるみ帽子を被っていました。
私より少し年下と思われる生真面目そうな男性局員さんは、少し汗ばみながら、淡々と業務をこなしていきます。
「合計で◯◯◯◯円になりますね」
公共料金の支払いもありましたので、局員さんは用紙とペンを差し出され、
「こちらに、お名前とお電話を」
私は、用紙に記入をし、一万円札を数枚トレイに入れて、
「これでお願いします」
局員さんは
「おかけになって、しばらくお待ちください」
毎月行われるいつものやり取り、なのに、全く場違いな被りものが、完全に浮いてしまっています。違和感。
ハロウィーンは、10月のはず…
何か、被っているアヒルについて突っ込んだ方が良いのかとも思ったのだけれど、あまりにも普段通りの対応は、被り物の話題には触れてほしくないのかもしれません。
作業を淡々とこなしている局員さんを眺めながら座って待っていると、そこへ、助け船が。
「やー、かわいいの被ってはるねぇ」
老婦人の声が後ろから飛んできました。
その声に溶かされたように、その局員さんの顔が崩れました。
局員さんは、苦笑いしながら、
「郵便局がねぇ、ガン保険始めたんですよ…」
局員さん達は、有無を言わさず被らされたんでしょう。
真っ先に突っ込んであげるべきでした。
それにしても、暑い日が続いている時に、ぬいぐるみ素材って、酷な販促ですね。
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