Art Outbound Digest vol.20 「Friezeについて色々調べて考えた」
今回はフリーズについて。
フリーズ。
Frieze.
アート&カルチャーの専門誌なんですけど、我々にとってはアートフェアや賞の運営という意味で重要です。ロンドンやLAやニューヨークで定期的にアートフェアをやっていて、フリーズの賞からはサイモン・フジワラとか最近だとプレシャス・オコヨモンが出てますね。
岡山芸術交流2022でクマちゃんの巨大ぬいぐるみを発表したあの人。
も、生んだのがこの賞です。
一言で言って、アーティストとしてのサクセスに極めて近い賞です。近いというより、これを取ったら確実にキャリアのステージが変わる。わかりやすい喩えをするならば。なんだろう。
日本の純文学作家が芥川賞を取った! みたいな。
あるいはなんだろうな、スポーツで言ったら世界選手権優勝くらいのインパクトがあります。
フリーズの個人賞の公募が出たら、というか発見したら、もちろんご紹介します。なんか普通のところに出ないんですよねここの公募情報。どこ経由で出ているのかずっと気をつけて調べてはいるんですが。もしかするとOpen Callじゃないのかもしれん。
ただし、Frieze Artist Awardを狙うなら単なる絵描きや彫刻屋では難しいと思います。最近の受賞者を見ても、インスタレーションやフィルムなど、どちらかといえば芸術祭で映えるタイプの作品づくりをする人が選ばれてますから。あとは、いつも言っていることではありますけれども、狭い意味でのアートしか知らない人では無理―! です。
例えばそうね。2020年に受賞したアルバータ・ウィットル
スカルプチャ、動画、インスタレーションにパフォーマンスまで彼女の表現領域で、2020年のFrieze Londonでは30分強の動画作品を披露しました。テーマはゼノフォビアなんですが、イブ・セジウィックの理論を援用しており、撮影はイギリス、南ア、バルバドスで行われたと。
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