「 頑張らなくてもいい 」はほんとうか?
ここしばらく、SNSなどでよくみかける「 頑張らなくてもいい 」というメッセージ。
疲れている人には、「あ〜、頑張らなくてもいいんだ」と心に染み渡りますよね。
私も、過去、がむしゃらに仕事をしていたときに、ある人から「頑張らなくてもいいんだよ。もっと力を抜いて生きなよ。」と言われ、ちょっと救われた気持ちになったことも。
さて、この「頑張らなくてもいい」というメッセージ。ほんとうに素直に受け取っても大丈夫なのでしょうか?
「 甘い言葉はトゲがある 」といいますからね。
SNSでこちらのメッセージを発信している人は、大きく2つに分かれると思います。
頑張りきった人
過去にそれはとっても、頑張った経験があり、いまはもうすでに「頑張らなくてもいい」状態に入っている。少しの頑張りで成果が出る人。
頑張り疲れた人
やみくもに頑張るも成果が出ずに「頑張ることに疲れた人」
傾向としては、前者の方が、仕事が順調にいっていたりすることが多いかと。
「頑張ること」を否定するつもりはありませんが、ここで大切なポイントとなるのが生産性の高さだと思うんです。
日本のビジネスパーソンの生産性の低さは世界でも有名なお話ですよね。
定時で仕事を片付けてさっさと帰る人よりも、夜遅くまで会社に残って仕事をしている人のほうが、「頑張っている」=やる気がある、と評価される。
まだ上司が残っているから、帰りにくくて、ただ会社に残って、だらだらと仕事をする。
誰しも経験があるのではないでしょうか?
日本の会社組織は、不思議なもので、生産性が高い働き方をしようものなら、出る杭は打たれる的な感じとなり、かえって居心地が悪くなってしまう。
結果、生産性が低い状態のままで仕事に臨み、頑張る姿勢を見せたほうが社会人として得することが多かったりするんですね。
※この10年ぐらいでそんな会社はずいぶんと減ったと思うんですが、どうでしょうか?
個人事業主にとっては、生産性を高める働き方を学んでおかないと一人ブラック企業になってしまうので注意が必要です。
なぜなら、個人事業主は会社と違って、どれだけでも仕事ができてしまうから。
食事の時間、寝る時間、遊ぶ時間、一人で仕事をしていたら削れる時間はいくらでもあります。
会社員と違い、自分の時間は会社のものではなく、自分ももの。よくも悪くも自由に使えてしまうんですよね。
時間に追われないから、ついついとだらだらと仕事をしていまう。
毎日、ブログを発信しようと思い、パソコンに2時間向かっている。
そして、その時間、仕事をした気になってしまっているんですよね。
というのも、これは過去の私。
しかも、恥ずかしながら、長時間パソコンに向かっていた自分をほめていたんです。
ただ、ただ生産性が低かっただけのに。
こうして、結果を出さず、仕事をしていると勘違いし、そして、その時間「頑張って仕事をした」と思い込み、一人勝手に疲れていき、成果がでない・・
そんなときに、「頑張らなくてもいいのよ」って言われたら、頑張らなくてもいいんだ・・。と、やっぱり、心動かされちゃいますよね。
でもね、生産性を高める前に頑張ることをやめてしまったら、生産性は低いまま。成果は出ないままなんですよね。
私は不器用なので、ひたすら量をこなして頭をあちこちぶつけながら、右往左往しながら、めちゃめちゃ頑張ることで、生産性を少しずつ高めてきました。
あのときのめちゃめちゃの頑張りによって、いまの生産性があるんだな、と思います。(※それでも、まだ高いとは言えませんが・・)
だから頑張れ!! とはいいません。あなたのその頑張りは生産性が高いですか? 思うような成果がでていますか?
頑張ることって、実は思考停止モードになってしまって、むしろ頑張る方が楽だったりもします。
「頑張ること」を一度見直してみましょう。
ご参考まで。