加藤百合子(エムスクエア・ラボ代表取締役)

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畑にくれば社会が見える 2020年2月号

 メルマガ配信してきましたが、メールはご迷惑をおかけする方もいらっしゃうのでこちらへ移行しました。よろしくお願いします。  新コロナウィルスが心配ですが、食と睡眠でそもそもの免疫力UPが一番です!母としての長期実験は、チビ2人に抗生剤を与えたことがほぼ無く(上の子が一回、下は一回もありません。)、結果、予防接種しなくてもインフルにかからない子になりました。もちろん、個々の特性もありますで、丈夫になった一つの要因でしかないと思いますが。(^_-)  さてさて、2つのニュース

    • 仕事の定義なき働き方改革は幼稚すぎませんか?

      当社も小さいながら、雇用者数が増えてきたので社労士さんに労務管理について指導を受けたんです。 とにかく、なんでこんなに働きにくいのか聞いたところ、日本法律が「労働=時間」という尺度をベースに作られているからとの回答。一機に、理解が進みました。そして、それは世界的に珍しく、だから多様な雇用形態が難しいのだそう。 労働=時間だとすると、そりゃ残業代で稼ごうというのも納得。子育て中のママがちょっと抜けるのも難しい、通院しながらちょっと抜けるというのも難しい、在宅勤務も制度をつく

      • 分業の隙間にブラックボックス

        レオパレス21の件、セブンイレブンやファミリーマートなどのアルバイト店員による粗相の数々。合理化を進めてきた結果、分業したそれぞれの隙間に人が介在し、ブラックボックスが存在します。 食は生産者から一般消費者の口に入るまで、分業化された各事業者を乗り継いで届けられます。この間で、全員が良心を持ち、業務を全うすればいいのですが、今回のように”いたずら”半分もあれば、実は悪意をもった操作も結構可能なのです。しかし、確率論的に問題の少ない製造販売する企業を信じて、「これを食べてもお

        • 戦闘機と農産物のぶつぶつ交換

          もう一年以上前のニュースですが、「農業は社会基盤」と考えている私にとても勇気を与えてくれました。交換する相手が戦闘機というのは少々残念ですが、命を支える食がお金だけで評価され、交換されるのにとても違和感を持っています。 地方に住むとぐるぐる農産物が回り、相互にできることを提供するような交換がされています。額面の給与は都心と差があるかもしれませんが、生活コストが低く、空間も広く、豊かに暮らせます。例えば、猟師が仕留めたイノシシをジビエ料理のお店が受け取り、そのお礼でそのお店の

        畑にくれば社会が見える 2020年2月号

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        • 畑にくれば社会が見える
          1本

        記事

          頑固は成長しない

          日々動いていると、「頑固」に出会います。刻々と変わる外部環境、社内状況を加味して、迅速な判断と決断をしていかなければならない経営者は、頑固では続きません。ド素人から経営をはじめて10年、だいぶ鍛えられました。 農業分野は特に、農家さんは一家の主であり、農場長であり、頑固な方が多く見受けられます。新しいことを始めようとすると、まずシャッターを下ろしてしまう人が多い。しかし、若くてもやってきたことが否定されるとか、自身の存在を否定されると思うのか、耳目を閉ざす方も少なくない。頑

          悲しい現実の裏側で

          こんなことが起こるなんて学校って、、、というのがこの記事を読んだ最初の感想です。皆さんも同じではないでしょうか。記事だけ読めばそうなのですが教育をとりまく現実を少しご紹介します。 いじめを受けている子供が先生に相談することはほとんどありません。子供の様子で親が見つけることが多い。親が学校へ相談、もしくは、地域の教育委員会へ、そして、都道府県の教育委員会へという順に訴える先が移っていきます。いじめがあったんだと訴えているんだからすぐに動かないのはおかしい、そう思います。が、し

          老舗企業との連携!

          老舗百貨店「松坂屋」さんと、ベンチャーの当社が組んで地方をもっともっと楽しく、ウキウキにしたい。 まずは青果の流通を知っている消費者が少ないので、まとめておきます。 農家➡JA等団体の集荷場➡地域の市場➡大都市の市場➡仲卸➡八百屋やスーパー➡消費者 地方では、農家➡JA等団体の集荷場➡地域の市場➡大都市の市場➡地方の市場(戻ってくる!!!)➡仲卸➡八百屋やスーパー➡消費者 地方では、一度都会へ出た野菜を引き戻すことが多く、地産地消と言われながらも地産のものが当たり前に

          勉強する人しない人

          なるほど、社会人になると勉強しない人が多いんですね。身近なところをみていると、2極化が激しいように見えます。趣味含めた視野拡大、多様な価値観に触れている方は仕事や家庭も比較的うまくいっているような。どちらが幸か不幸かはわかりませんが、前者のほうがリスクに対して強いことは間違いありません。 人は多様な意見や価値にふれ、学習していくことで、自己についても第3者的な視点で捉えられるように鍛えられてます。そうすると、他者に対して寛容になり、会話も弾むようになり、人間関係はどんどん良

          価値観が違いすぎるだけ

          リンクの中の話はあり得る話。小さい集落で上手く生きていくには、異質に対して恐怖を覚え、排除するという人間として全うな反応なんだと思います。それにしても、結婚ってなんだろうと考えさせられました。 私自身は「田舎の長男」と結婚して17年、山あり谷ありですが仲良く暮らしています。一言でいえば、好きとか嫌いとか超えたパートナー的存在ですね。居なければ人生が陳腐に、居ればそれなりに面倒も増えるけど一人では創れない心の豊かさを享受できていると思います。 最初は他人ですから、正直ムカつ

          外国人6%超えの町

          静岡県菊川市は外国人の数が、全住民の6%を超え、県下1位です。背景として、自動車関係の製造業が多いことがありますが、最近では農業等の産業でも採用が進み、この比率はさらに増加しています。でも、何か問題が起こってますか?というと、マクロ的には東海地域で最も住みやすい町1位になっており、平和に一緒に暮らしています。さらに、日本人の成り手がいない消防団にも入ってくれたりと、嬉しいニュースも。 もちろん、子供たちは学校で別教室を用意しなければならなかったり、保護者に連絡が行き届かなか

          ”たのしい”をちょっと加えて

          文科省のある委員会の委員をしています。ご想像の通り、官僚の方々はとても真面目です。何より、他の省庁と比較して、とても綺麗な言葉を使い毎回感心させられます。 でも、研究の弱体化は他国からも指摘されるほどです。何が足りないかって、好奇心の赴くままに研究ができないからです。それはお金もそうだし、体制もそう。研究者は芸術家と同じです。人類にとって次の一歩を切り開くための大切な人たち。もちろん、切り開くのは一握りかもしれませんが、確率を高めるためにはある一定の数が必要です。 研究者

          障害児が増えている

          静岡県で教育に携わり、子供の数は急激に減っているのに特別な支援が必要な児童が増えていて、学校を増設することになっています。 起きていることに対し、しっかり対応することはもちろんですが、なぜ、増えているのか?調査研究が必要だと感じています。行政は、普通学級で通いにくかった子たちの声に対応できるようになってきたからだと言いますが、本当にそれだけなのか疑問です。 あくまでも私見ですが、「食べ物」が大きく影響しているのではないでしょうか?戦後、便利さのために、食や環境をないがしろ

          エリート!?大人にもなっていない

          今の日本をよーく表しているニュース。エリート以前に大人にもなっていない人たち、つまり、社会の一員であることすら認識できていない人が結構多い。 お金を稼ぐ、本当に自身の努力だけで獲得したのでしょうか?まず、親が教育に投資しくれた、落ち着いて勉強や何かに打ち込める環境があった、人生を歩むに情報をいろいろ獲得できた、元手の資産を引き継いだ等々、環境に恵まれて稼ぐことができているだけです。 創業者の多くは「運がいいだけ」と言います。人生そんなものではないでしょうか?たまたま運に恵

          エリート!?大人にもなっていない

          適正なサイズとは

          この記事をみて、何事も適正なサイズというものがありそうだと。当社も生鮮物流に関わり、経済合理性と地域コミュニティの観点から、最適なサイズはどれくらいなのか、悩ましい問題です。 資本主義的な観点でいえば、企業が他社を駆逐し、勝ち抜こうとする行動は正しい。その点においてアマゾンは最も成功している企業の一つです。しかし、企業の持続可能性は資本的な努力だけでなく、まだまだ解明不能な地球や宇宙、そして、多様な社会と対峙する必要があり、その点については最適な大きさは様々なファクターが関

          なぜ日本のエンジニアの給与は上がらない?

          かつてエンジニアとして、産業用機械やロボットの開発をしていました。稼ぎだせる金額は大きいのに、給与はふつー。10年前のことですから、変わってきているのかと思ったら、派遣という仕組みがはびこり、派遣業はもうかるも当人は低賃金のままという実態でした。ITも人手不足と言われながらも、現場ではそう上がっているように見えない。 世界を見れば、エンジニアは重宝され、初任給から年収1000万はふつーに。日本だけ、なぜだろう?と改めて考えると、社会の仕組みと当人両方に問題がありそうです。

          なぜ日本のエンジニアの給与は上がらない?

          日本は共創主義、周回遅れで最先端

          資本主義の終焉が語られるようになってきました。金が金を生み、富の集中が起こります。しかし、数人のド金持ちがいても社会は安定しませんし、最近はきな臭い国家間のやり取りが増えてきています。起業してもわかりますが、ド金持ちになるのは”運”が大きく影響し、努力だけではどうにもなりません。もちろん、確率を上げるための学習や行動を絶え間なく行うことが基本ですが、それをしても尚、”運”が成功を左右します。 日産の件で注目されている役員報酬をみて、日本は共に働くという視点で上手くやってきた

          日本は共創主義、周回遅れで最先端