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MBA Term1の振り返り

あけましておめでとうございます。あっという間に2024年を迎えてしまい、気付けばMBAに入学して4ヶ月、スペインに来て5ヶ月が経ってしまいました。なかなか日常を振り返り言語化する機会を作ってこなかったため、Term1を振り返ってみたいと思います。

1)スペインでの生活について

私が所属するInternational MBAは世界49カ国から集まった、多様なバックグラウンドを持つ約200名のクラスメイトによって構成されています。
Opening Ceremonyでの説明によると、

国籍比率
・Latin America 39%
・Europe 16%
・Asia Pacific 24%
・North America 9%
・Spain 4%
・Middle East & Africa 8%

と、多様であるもののスペイン語圏であるラテンアメリカの比率が高い構成になっています。学校のエレベーターやクラスの中でも英語だけでなくスペイン語が飛び交う機会も多く、スペインMBAならではの光景かもしれません。

私が合格した時にはすでにWhatsappでグループができており、入学前からコミュニケーションが行われていた中、8月下旬頃からスペイン到着組で飲みに行ったりパーティが行われたりとクラス外のクラスメイトと交流する機会は多く存在していました。入学後1〜2ヶ月はほぼ毎日パーティが行われており、自分が行きたいときに参加するスタイルで、自分のコンディションと相談しながらできる限り参加をして多くの人たちと出会うようにしていました。

9月に入ってからは日本人の同期たちとJapan Nightを開催し、クラブを貸切り、お寿司やお酒を振る舞い、日本文化を体験してもらうイベントを開催しました。スペインには多くの日本食レストランが存在していますが、ほとんどのお店のメインがお寿司。リサーチも兼ねていくつか日本食レストランに行ってみましたが、外から見た日本がどのように受け入れられているかを知り、ビジネスアイデアを探る貴重な機会として捉え、楽しんでいます。

衣食住の基本的な生活面では、スーパーなどで購入する日常品のコスト面は日本と大きく変わりなくあまり不自由なく生活できています。レストランで食事をするにも、どのお店に入っても不味い!と思うお店は今のところなく、美食の街を選んでよかったなあと改めて感じました。一方で日本食が恋しくなり、食材を探し求めるには学校エリアから少し離れた中国スーパーに行く他方法がなく、時間に余裕がある時にまとめて調達するようにしています。

スペインのディナータイムは大体20時〜、レストランもその前後からオープンするお店が大半で、日本との生活リズムの違いを実感します。特に夏場は日が沈むのが22時頃とかなり遅めのため、夜中になっても小さい子供が外で遊び回っていたりします。(日本では考えられない光景・・・)

しかし安全面では想像以上に安心して生活できる街で、今のところ深夜に一人で歩いていたとしても身の危険を感じたことはありません。(とはいえ海外なので気は引き締めないといけませんが。)日本が恋しいと思うことは、コンビニが全くなくスーパーも21時頃にほとんど閉まってしまうことくらいで、総じてとても住みやすい街だと思っています。

2)学習について


9月初旬に入学式(Opening Ceremony)が開催され、その後2週間はオリエンテーション期間ということで、学校のサービスやプログラム、施設などのベーシックな説明をはじめ、クラスメートとの親睦を深めるためのプログラムの一環で様々なアクティビティが行われました。特に印象的だったのはTeam-buildingのSessionで、クラス全員で郊外の養護施設へ行き、バルコニーやテラスを作るアクティビティ。木をカットするところから始まり土を掘ったりセメントを作ったりと本格的な土木作業をクラス全員で行いました。教室での交流とは違い、色んなクラスメイトとカジュアルにコミュニケーションが取れる機会だったので、カリキュラムとしてユニークだなと、プログラムの面白みを感じたことは記憶に新しいです。

私の学校ではCore Classに加えて、Impact SkillというClassがあります。Gradeは付かないのですがPublic SpeakingやCreative Thinkingなど、ビジネスパーソンに必要なソフトスキルを学ぶための授業が(ほぼ必修として)カリキュラムに組み込まれています。

9月のオリエンテーション終了後から10月末までがTerm1の前半ということで、Operation Management、Strategy、Financial Accounting、Corporate Financeの4教科を学び、10月末にExamが行われました。そして後半は11月から12月にかけて約1ヶ月半の間に、Marketing、Entrepreneurship、Financial Market、Innovation in Digital Worlds、Managerial Economicsの5教科を履修しました。

授業は9時〜15時の間に行われ、月曜日から金曜日まで毎日授業があります。コマ数はスケジュールによりますが、1日に大体2〜3教科のクラスが実施されます。内容もクラスによりますが、授業前にケースを読み込み、授業内でディスカッションしたり、学校が指定したグループで一つの課題に取り組んだりプレゼンテーションを作り上げ授業中に発表するなど、基本的には一人で学ぶということはなくクラスメイトとのコミュニケーションの中で学びを得る教育スタイルです。教授陣はスペイン出身の先生はほどんどおらず様々な国、多様なバックグラウンドを持つ先生方ばかりなこともDiversityを表しているように思います。

Term1では、学校が指定したグループでディスカッションやプレゼンテーションなどグループワークを行う課題が多く与えられました。私のグループは、コロンビア人、ドバイ人(シリア)、ギリシャ人(アメリカ)、インド人、中国、日本人の私の6名で、それぞれ保険、航空(金融)、インテリアデザイン、コンサル、スモールビジネス経営のバックグラウンドを持つグループメイト達でした。

最初はとにかくネイティブレベルの会話についていくこともままならず(今も難しいのですが・・・)うまく会話に入れない、意見を言えない、などなど毎日落ち込み、絶望していましたが、どのようにグループに貢献することができるか日々考え、小さいことから貢献できることを模索しアクションに移していくことで少しずつ自分の成長を感じることができました。とはいえまだまだできることが少ないので、Group Wprkでどのように貢献をしていくかはTerm2の課題の一つでもあります。

授業以外では、Entrepreneurship, Start-upに関連するイベントに積極的に参加するようにしていました。私の学校では毎週木曜日に起業家によるプレゼンや学生によるピッチイベントなど、Start-upに関連するイベントが行われています。実際にVCも訪れ、学生のプレゼンに対してジャッジやアドバイスをくれたり、アルムナイの起業家と直接話ができる機会が多く存在しているため、できるだけイベントに参加しネットワークを広げるようにしていました。

11月頃から同期のうちの1人とビジネスアイデアのブレストを行うミーティングをスタートし、在籍中のローンチに向けて動き始めました。Term3ではStart up Labという学校の名物カリキュラムがあり、ビジネスアイデアを一から考え、最終的に投資家の前でプレゼンをするという、スタートアップの一連の流れを体系的に学ぶことができるプログラムがあるので、それに向けて準備を進めていこうと考えています。

3)振り返りとTerm2に向けて

入学してからの4ヶ月はとにかく目の前のことに必死で、あまり長期的な視野でアクションを起こすことが難しかったように感じています。マドリードに来るまでの7年間はスタートアップ企業の中でどのように事業を成長させるか、どうやって同僚や従業員が働きやすい組織を作るか、より良い組織を育てていくにはどうすれば良いのかということだけを考えて働いてきましたが、その前提に会社というある種守られた世界の中で与えられた役割を全うするというミッションがありました。MBAではこれまでのキャリアやバックグラウンドはクラスやグループワークの中で生かされてはいきますが、何者でもない一人の学生としてグローバルな環境でどうやってサバイブしていくかが試される環境の中で自分の無力さに気付かされる日々でした。グループワークを通して、自分のこれまで受けてきた教育がいかに単一的なもので思考・行動パターンが全くグローバルスタンダードで通用しないということに気づく貴重な時間となっています。この気づきをTerm2以降でどのようにimproveして自分のidentityにしていくかが問われていくと思うので、このように振り返る機会を定期的に設けながら、自分自身と向き合いどんどんアクションしていきたいと思います。

Term2は引き続きCore Classesということで、Term1で学んだ内容のadvancedの内容もありながら、新しいプログラムも用意されています。加えてTerm1の約2倍のクラス数を同時並行で進めていかなければいけないので、時間の優先順位をつけながらタイムマネジメントを徹底して有効活用していきたいと思います。

留学もあっという間に残すところ12ヶ月。Term2の目標は、現地スタートアップ企業とのネットワーキング、VCへのインターンシップアプライ、ビジネスアイデアの構想、グループワーク、授業。このプライオリティを忘れないようにしながら、有意義な時間を過ごしていきたいと思います。

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