A Chain of Flowers
再現された「団地」のアパートの一室にて。
誰かの記憶が入ってくる。彼誰時、自動反応で泣いてるセリザワ。この時代の人はきっと皆こうであろう。涙を拭うセリザワ、童子のようである。
am4時、コップの水、飲み干す。
なんで?という質問は今は野暮ということになっている。「それ」は「それ」だからだ。時間稼ぎがもうできない。当然のように交感している。
過疎。公園のステージのようになってるところ、カリンバを奏でているセリザワ。図書館から本を持って出てくるサクラガワ。音に聴き入って近づいてゆく。
セリザワ下を向いているので顔隠れているが、陽光のような微笑み。
使います?ここ
呼ばれてしまっただけだよ、よく居る?ここ
時々
みたいな会話が交わされる。
喫茶店にてセリザワとサクラガワ。テーブルの上、グラスとストローで表面張力ごっこ?
小規模の揺れ。(頻発している。)テーブルの下にいるセリとサクラ。巣穴の中の小動物のごとく。
深夜。「The Black Onyx」という寂れた感じの店に入る。無人。待ち番号のシートの出てくる機械(レトロ演出)から番号の印刷された紙を取る。ブラックオニキスをプレイするふたり。エンカウント時の暗澹とした効果音が店内に響く。
セリザワ、ちょっと、って感じで抜けて店から出てジオメトリックな白い鉄骨の非常階段をのぼって屋上にいる。
過疎だが時々人が歩いているのが見える。その足音をよく聞いている。その音に合う詠を生み、添わせる。その足音に共鳴させる。MEVIUSを燻らす。誰彼時の空の色。
つづく?
・セリザワとサクラガワ
出歩くと出くわす関係。残り時間を淡々と生きている。火が灯っているように。時々鮮烈で沫。