チェックと改善両方できる、四股の姿勢での骨盤体操
7章
産後の骨盤の歪みに対するセルフケア
歪みとは具体的に何なのかを解説
椅子に座った状態でも、椅子が無しでもできる、四股の体勢で骨盤も含め背骨や肩甲骨も動かせる体操があります。この方法では仙腸関節以外の関節も動くのですが、仙骨の動きを必要とする動きになるので気になる方はまずやってみてください。
ステップ1: 基本の姿勢
両脚を肩幅より広めに開き、腰をゆっくりと下げて、しゃがむような姿勢をとります。
つま先の向きと膝の向きが一致していることを確認します。膝は直角(90度)に曲がるようにします。
この姿勢で、腰を少し持ち上げてから元に戻す動作を3回繰り返します。
ステップ2: 手と腕の準備
両手を膝の上に置き、肘をしっかり伸ばします。
体操中は肘を曲げないように注意します。
ステップ3: 上半身の動き
上半身を腰の上から前に倒します。このとき、骨盤の仙骨(骨盤の後ろの骨)が「うなずく」ように動くことで自然に前に倒れるようにします。
上半身を前に倒す動作を3回繰り返します。
両肘は伸ばしたまま、両膝は外側を向いた状態を維持してください。
この3つのステップを正しく行うことで、体操の効果を最大限に引き出すことができます。
この体操をしてみると、実際にほとんど上半身が倒れない場合もあります。そのため肘を曲げてなんとか身体を倒したくなりますが、はじめはほとんど動きが出なくても基本通り行ってください。動かそう動かそうとしてくり返すことで、だんだんと関節の動きが出てきます。
逆に肘を曲げて行ってしまうと、本当に動いてほしいところが動かないまま「出来た」となってしまうので本当の改善につながらなくなってしまいます。この動きには実際には肩甲骨の動きも必要になってきますが、今回は骨盤の動きを意識して腰を落とし、股関節を開いて骨盤の後ろ側を軸に上半身が倒れるよう意識しましょう。
また、最初に四股の姿勢から腰を落とす動きも大切です。両肘が伸ばしたまま突っ張っているので、肩の高さは固定されて、骨盤が落ちると腰を牽引しているような形になります。上半身の重みが背骨を伝わって仙骨にかかって、仙骨が腸骨に対して下がっていた場合は仙骨を上に動かすことになります。
記事は書籍「自分でできるセルフリハビリ」(著者:勝井洋)より抜粋
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