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【10問でわかる】「あなたの学力の伸び悩みの原因発見」チェックリスト ~解説編~

プロ家庭教師Isshiyです。

前回は「【10問でわかる】『あなたの学力の伸び悩みの原因発見』チェックリスト」と題して、学力の伸び悩みの原因を発見してみようというお藩士をしました。

今回は、各項目ごとにどのように改善していけばいいかについて解説していきます。

□ 勉強するときに使う道具一式が自分の学習スペースに揃っていない
 (勉強するときに毎回どこにあるか探している)

【改善策】所定の場所を決めて、そこに使うものをすべて置くようにする
勉強するときに使うものが揃っていないのは整理整頓ができてない証拠です。また、使うものをその都度探している状況も時間の無駄ですし、探す度に集中力が切れてしまいます。集中して勉強をしていくために勉強で使う道具は学習スペースの所定の場所に置いて、いつでも使えるような状態にしましょう。

□ 家の中でもスマートフォンを肌身離さずに持ち歩いている
【改善策】勉強するときは自分の視界に入らない場所にスマホを置く
スマートフォンは確かに便利な道具ですが、勉強をするときに近くにあるのは好ましくないです。なぜなら、スマホは依存度の高い道具だからです。特に家の中でも肌身離さず持ち歩いているのはスマホへの依存度が高くなっている可能性がありますので、近くにあるだけでスマホが気になって勉強に集中していません。だから、勉強するときくらいはスマホを自分の学習スペースの外に置いて視界に入らないようにしておきましょう。
ちなみに私も家庭教師として何名もの生徒の指導をしていますが、「勉強するときはスマホを自分の部屋に持ち込まない」、「親に預ける」(中には、入試半年を切ったあたりから「最低限使えるようにだけして、SNS系のアプリやゲームアプリは削除した」という生徒も)といった自己管理をしてスマホと上手に付き合っていた生徒は学力を伸ばし、最終的に自分の目標を達成していました。

□ 勉強に関する明確な目標がない
【改善策】小さくてもいいから目標を決める
部活動を一生懸命取り組んでいる人ほど「大会で優勝したい」、「上手くなりたい」いった何かしら目標を持って取り組んでいるでしょう。そういう明確な目標がある人の方が目標を達成するために何が必要かを自分なりに考えて行動しますので、技術は上がります。
勉強も同じです。何となく勉強していても学力は伸びません。だから、まずは勉強に対する目標を決めましょう。「○○高校(○○大学)に合格する」、「定期テストで300点取る」、「オール4の成績を取る」、「次の小テストで8/10点とる」などどんな目標でもいいです。目標を決めたら目的意識を持って勉強をすることができます。学力を伸ばしていくためにはただ漠然と勉強するよりも目的意識を持って勉強したほうがいいです。だから、目標を決めて意識改革をしていきましょう。

□ 学校で行われる各種テストの日程を把握していない
【改善策】年間行事予定表などを学習スペースの見えるところに貼っておく
テストの日程を把握していないということは、自分が受けるテストに関心がないということです。テストに関心がないということは自分の成績に関心がないということです。要するに、今やっている勉強や自分の成績が自分事になっていないということにつながります。勉強が自分事になっていないと学力は当然伸びてきません。だから、まずは自分が受けるテストの日程を把握することで、今やっている勉強を自分事としてとらえるように意識を変えていきましょう。

□ 問題文に書いてある条件を読み飛ばすことが多い
【改善策】問題文を声に出して読む
問題文をちゃんと読んでいない人は結構います。私も生徒に「問題文、読んだ?」と聞いても「読んだ」と言います。でも、問題文に書かれている条件を読み飛ばしているので、正解にたどり着けていないのです。実はこういうタイプの人は「目で文字を追っているだけで、問題文を読んでいない」です。では、ちゃんと問題文に書かれていることを読み取るためには何をすべきか・・・答えは簡単、問題文を「声に出して」読めばいいのです。
声に出して読むということは、ちゃんと文章を見ていないとできないことです。だから、声に出して問題文を読むようにすれば、ちゃんと問題文を意識して見ている証拠です。また、声に出すことで視覚と聴覚を刺激して理解するようになりますので、理解が深まります。ちなみに読むスピードについては、少しゆっくりで読むのが丁度よいです。

□ 途中式や考え方を書かずに頭の中で処理して答えを求めようとする
【改善策】「問題の解き方の説明をする練習」として書く
途中式や考え方を書くことを極端に面倒くさがって頭の中だけで解こうとする人がいます。それでも100%近い確率で正解できていれば文句は言いませんが、そういう人はたいがい正答率が低いです。私も150名以上の生徒の指導をしていますが、実は、算数・数学が得意な人の方が普段の勉強から最低限の途中式や考え方を書いて練習しています。逆に苦手な人ほど途中式や考え方を書かずに頭の中でやろうとします。だから、算数・数学の実力をつけたい人は、普段から途中式や考え方をしっかり書いて練習をしていきましょう。書くことによって「目で手順を確認しながら」進めることができますし、間違ったときにどこで間違ったのかもすぐに確認できます。また、書くことは「問題の解き方の説明」にもなります。説明ができる問題は確実に解けるようになっている証拠です。問題の解き方の説明ができるようになれるように書く習慣をつけていきましょう。

□ 問題を解き終わったら、すぐに丸つけをしない
【改善策】ルールを決めて問題を解いたらすぐ丸をつける
勉強は問題を解くよりも問題を解いた後の方が何十倍も大事です。その最初に行うのが「丸つけ」です。丸つけをすることで、現時点で自分が「何がわかっていて、何がわかっていないか」を知ることができます。わかっていないことを知ることで、初めて自分が勉強すべきことがわかるのです。だから、問題を解いたらすぐに丸つけをしましょう。
丸つけについては、「最後にまとめてやろう」とすると高確率でやらないです。だから、「見開き1ページ」とか「大問1問ごと」といったルールを決めて細かく行っていくとよいでしょう。

□ 丸つけはするが、できなかった問題の解説を読まない
【改善策】「丸つけ⇒解説の確認⇒解き直し」を1セットで考えて行動する
自分ができなかった問題には、できなかった原因が何かしらあるはずです。その原因を改善することが学力を伸ばしていく第一歩となります。だから、できなかった問題があったときはその問題の解説を見て、「自分がなぜ間違ったのか」を確認しましょう。そして、確認したら問題の解き直しをして、正しい解き方の手順を身につけましょう。

□ できなかった問題が「本当にできるようになったのか」の確認をしない
【改善策】テスト形式で問題を解いて確認する
それなりに練習しているのにテストの結果に結びついていないという人は、練習しただけで「覚えた」という感覚になっている傾向があります。でも、何を根拠に「覚えた」と言っているのでしょうか?
実は、それなりに練習しているのに結果に結びついていない人は「技術や知識が本当に身についているのか」のチェックをしていないことが多いです。では、チェックする方法とは・・・それは「自分の受けるテストと同じ形式で問題を解いてみること」です。それで正解できていれば「覚えている」ということで、正解できていなければ「覚えていない」ということです。練習したことが本当に身についているかを確認し、根拠のある「覚えた」という状態にしていきましょう。

□ 一つの問題につき、練習1回で勉強が終わる
【改善策】「3~4回繰り返して一つのことを覚えていけばよい」と考える
学力が伸びてくる子は、1度の練習に時間をかけるというよりも反復練習で触れる回数を多くしていくことで、できることを増やしていきます。逆に、学力がなかなか伸びてこない子は、「1度の練習に時間をかけて1回ですべて覚えていこうとする」傾向があります。しかし、これは逆効果です。なぜなら、人間の脳の構造として「新しい知識を定着させるには、3~4回繰り返さないと定着しない」からです。だから、新しい知識や技術を覚えるには、ある程度の反復練習が必要となります。「1回でできなくても2回、3回やって覚えていけばいいや」くらいの感じで勉強を進めていきましょう。

いかがでしたでしょうか。
チェックリストに書かれている項目がすべてではありませんが、今回の10項目は私がこれまでの家庭教師としての活動を通じて、学力がなかなか伸びてこなかった生徒様の特徴をまとめたものです。

自分もしくは自分のお子様の学力(成績)の伸び悩みがあるなと感じましたら、このチェックリストで現状把握してみてください。そして、チェックのついた項目を改善していきましょう。そうすれば、少しずつかもしれませんが学力は伸びてくるでしょう。


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M-isshiy
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