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生地が足りなくなったらどうする?


生地屋に行く場合は大体何を買いたいかをあらかじめ決めている。だが、思い通りにはいかないこともしばしばあり、その日にかわいい・珍しい・お得などの生地に出あうこともある。そうなると、どんな洋服を作りたいかを大まかに想像して、「これくらいかな~」と頭の中で大体の必要量を計算して生地を購入する。普通は予定なしで買ったものはじっくり時間をかけて寝かせる…年単位で寝かせることも。そしてやっと出番が来た時に、具体的なデザイン・型紙を選んで作り始めるが、ギリギリ生地が足りないことは何回あったことか!洋服、例えばシャツ本体の生地は足りているけど、襟やカフス、ポケットなどを作る生地は残らない。ひどい時はボディーだけは行けたが、袖は作れない。様々なパターンがある。その時はブレインストーミングの時間だ。当たり前かもしれないが、私はよく使っているやり方を紹介しよう。「実は足りてる」から「こらやばい」まで順番に。

①まずはそもそも本当に足りないのかを再検討する。

生地を広げて、ああこう動かしてパターンのレイアウトを変えてみる。工夫して並べなおして、何とかギリギリ足りることもある。
それで私の母親がすごい上手い。生地を買うときはチョーぴったりしか買わない。10センチでも余ったらもったいないって。まあ、生地は場合によって10㎝数千もするのでわからなくもないが、私は母親程の経験がないので、そんなリスキーなことは怖い。
そのやり方の例でいうと最近作ったジーンズはそうだった。ぎーりぎり足りた。残った生地はほんの少し。

ギリギリジーンズ👖

②追加の生地を購入する。
と言われても・・・って感じですね。私も経験したことがある。買いたくても店まで行けなかったり、そもそも同じ生地が売り切れてるのは当たり前だ。ただワンちゃんあるので、素直にトライしてみる。
下の写真は母のために作ってたバスローブです。生地が足りなかったけど、店に二週間後に戻ったら色違いしかなかった。それでもいい感じになったと思います。

昆虫が好きな母のバスローブ❤️

③残りの生地を縫い合わせて上手に大きめの面積を取る。
端切れだと思いきや上手いこと合わせたら、襟、カフスやヨークの小さい部分を作れる。
最近の中ではこの接吻風シャツを作っていた時に絵の部分をできるだけ使いたかったので、
襟の裏はまさに合わせた生地からできている。

クリムトの名作
襟のこの色の部分は見えないけど継ぎ足した

④見えない部分は他の生地で作ります。
それも少しだけ足りない時に使えます。カフスの裏、襟の裏、前立ての裏や内側のヨークなどです。
昨年作ったなかではこのシャツは代表的だと思う。
生地がすくなかったので、カフスの裏、内側のヨークと前立ての裏をマッチする青色の別の生地にした。

⑤パッチワークに見えないようにかっこよくデザイン変更する。
片袖だけを唐突な色や生地にするのではなく、生地を裁断する前に全体のデザインをイメージしよう。アクセントに部分だけをマッチする別の色にしたり、あるいはもっと生地を切り刻んで幾何学的な組み立て直しを試みよう。
時間がかかるが、出来はいいのでやりがいがある。
作ったシンプルなものではこの黒いえりの赤シャツがある。

もう少し難しいものなら、キルトのスカートに在庫があった分厚めの黒い記事を加えて作ったこのパンツがある。どちらも前より満足のいくできになった。

⑥上記のすべては無理ならまったく違う作品にしよう。
そんなときもある。いいデザインのアイデアもわいてこないし、面倒なことをやりたくない。そうであれば、その生地でも足りる型紙を探そう。
ソーイングする大きなポイントはそれを楽しむことだ。いらいらしながら服を作る意味はないので、
作品自体を変えましょう。
ろくなアイデアが来ない時、私は再度生地を寝かせるようにしています・・・

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