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【健診の二次検査】健診でAST/ALTが高いと言われたら?肝臓を守るための次のステップ

健康診断でAST(アスパラギン酸アミノトランスフェラーゼ)やALT(アラニンアミノトランスフェラーゼ)の数値が高いと、多くの方が不安を感じるかもしれません。ASTとALTは肝臓に多く含まれる酵素で、通常は血液中にはわずかしか存在しません。しかし、肝臓がダメージを受けるとこれらの酵素が血中に漏れ出し、血液検査で高値となります。

AST/ALTの基準値と異常の可能性

一般的な基準値はASTが10〜40 IU/L、ALTが10〜40 IU/Lとされていますが、検査機関や年齢、性別によって異なる場合があります。これらの数値が基準を超えている場合、肝臓に異常がある可能性が考えられます。ただし、軽微な上昇であれば、一時的な疲労や生活習慣の変化が原因の場合もあり、必ずしも深刻な疾患に結びつくわけではありません。

AST/ALTが上昇する原因

  1. 肝疾患:肝炎、肝硬変、脂肪肝などが代表例です。肝炎ウイルスの感染、過剰なアルコール摂取、肥満が関与することがあります。

  2. 薬剤やサプリメントの影響:一部の薬剤やサプリメントが肝臓に負担をかけることがあります。

  3. 急激な体重減少や過度な運動:特にALTは運動や体重減少に敏感です。

  4. 一時的な要因:疲労、飲酒、体調不良などでも一時的に数値が上昇することがあります。

肝炎ウイルス検査と追加検査

ASTやALTの高値が見つかった場合、特に重要なのが肝炎ウイルスの有無を確認することです。B型肝炎やC型肝炎などのウイルス性肝炎は肝臓に深刻なダメージを与えるため、血液検査による早期発見が推奨されます。

また、肝臓の構造的異常や脂肪肝、腫瘍を確認するためには、腹部エコー検査が有効です。エコーは体に負担が少なく、安全かつ迅速に肝臓の大きさや状態を評価できます。

必要に応じて、CT検査を追加で行うことがあります。CTでは、より詳細な画像により、小さな腫瘍や異常を見つけるのに役立ちます。

高値が見つかった場合の対策

肝機能の数値が高い場合、まずは生活習慣を見直しましょう。

  • 食事の改善:バランスの取れた食事を心がけ、脂肪分を控え、野菜や果物を多く摂取することが大切です。

  • アルコールの節制:肝臓への負担を減らすため、アルコールの摂取量を控えましょう。

  • 適度な運動:過度な運動は避け、軽い有酸素運動を定期的に行うのがおすすめです。

再検査で数値の変化を確認することが重要です。数値が変化しない、もしくは悪化する場合は、専門医の診察を受け、必要な治療や検査を進めてください。

まとめ

AST/ALTの上昇が見つかった場合、生活習慣を見直すとともに、肝炎ウイルスの有無を調べる血液検査や腹部エコー、必要に応じたCT検査で詳しい原因を確認することが大切です。適切な医療ケアと予防的な生活改善により、肝臓の健康を守ることができます。

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