優三さんの大きい愛とものすごいドラマであることと。

捨て回がない、毎回神回、もしくはそれに近い回が続く「虎に翼」
今週は、もう、ね・・・・(言葉にできず)

そして今日は、ついに第1回の冒頭の場面につながりましたが、まあ見事でしたねぇ(感嘆)
当初、見たときは
「ああ、この主人公は不平等と戦ってきた人で、ようやく憲法に「平等」が謳われたことを新聞で知って涙を流しているんだ」
と思ったのですが、違ったのですね。
こういった状況で知る事となったこの条文は寅子にとって
絶望の中から再び立ち上がるための光となり、ここから寅子の第二章が始まるという絶妙な展開と演出、しみじみすごいと思いました。

しかし今日は泣くしかない回でしたね。
色々書きたいことはあるのですが(たった15分なのに色々書きたいくらい濃密!)今日は、優三さんの言葉を記しておきたいです。

寅ちゃんができるのは寅ちゃんの好きに生きることです。
また弁護士をしてもいい。
違う仕事を始めてもいい。
優未のいいお母さんでいてもいい。
僕の大好きな、あの、何かに無我夢中になっている時の寅ちゃんの顔をして
何かを頑張ってくれること。

いや、やっぱり頑張らなくてもいい。
とらちゃんが後悔せず心から人生をやりきってくれること。
それが僕の望みです。

「虎に翼」

優三さん、これぞ最高の愛の言葉ですよね。
そして優三を演じた仲野太賀さんの演技が本当に素晴らしくて
より心に響いてきました。

吉田恵里香さんの脚本、本当に好き。
普通だったらこういったドラマだったら、寅子は志半ばであきらめたわけだから「弁護士をやって」みたいな事は言うと思うんですよね。
でも、優三は「他の仕事でもいい」し、主婦でもいいって言うんですよ!
このドラマが、職業を持って働くことと家庭の主婦であることは等価値であること=何を選択してもその人の大事な選択であり、どんな職業でも平等である立ち位置を常にとっている証でもあると思いました。
そして、そういう価値観を、優三さんは持っている。

で、この脚本が好きなのが
「頑張って」
という、全人類がこのシチュエーションで言うであろうところで、
「いや、頑張らなくてもいい」
と、言うところ。

頑張らなくていい

今、この言葉を朝ドラで聞けるっていいなぁ。

優三さん、すごい人です。
緊張するとお腹を壊してしまうし、好きな人に好きって言えないし、口頭試験に落ちまくって結局弁護士をあきらめたし、
この時代だと「男らしくない」なんて思われるタイプかもしれないけれど
実際はこういう人こそ、男らしい、
いや、男女は関係ない、人間として強くて大きい人です。
そして、寅子の選択を全て受け入れる、これぞ本当の愛ですよね。

で、すごいのが
この優三さんの言葉って、冒頭と今日に出てきた新しい憲法の第14条

すべて国民は、法の下に平等であつて、人種、信条、性別、社会的身分又は門地により、政治的、経済的又は社会的関係において、差別されない

日本国憲法

にも通じているんですよね!!
君は、私は、どんな職業に就こうと尊い存在であるんだよ、と。
自由に何を選択してもいい。
君の選択を僕は全て尊重するって、優三さんは言っている。
この言葉と新しい憲法を胸に、寅子の人生の第二章が始まる。

いやぁ、本当にすごいドラマです。

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赤裸々な告白とかではありません。

齢50を過ぎた女が自分の愚かさと間違いとまあいっかをつぶやく日記

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