
徒然草を「つれずれ」とずっと変換していた
凡人が凡人に向けた記事を書きたいと思いnoteを始めました
noteとかブログで文を書くことはSNSとは違った良さがありますね。
かくいう私も片手間にブログを書いていた時期もありましたが、まぁ続かないし、最近は三日坊主も「個性」という便利な言葉で納得しています。
多分、このnoteもすぐ終わるかもしれないですが、装飾やデザインを気にせず、手軽に文章をアップロードできる点で、noteはダラダラと続けることができそうです。
見出しにもある通り自分のことを「凡人」、「平均的」と思っています。
面白味が少ないな、と社会に出てから感じることも多々ありますが、「凡人」というマジョリティに位置しているからこそ得をしている場面も多くあるわけで。
そんな凡人が書く記事が向けられるのは、果たして外の「凡人」か、それとも凡人である自分自身か。
これはアウトプットなのか、それともインプットなのか。
クリシェを意識すると凡人に毛が生える
とはいえ、1発目の記事。
題名をどうしようか人並みに考えてみたところ、パッと思いつくのは「徒然草」でした。
無難だし、まぁよくある題名だし。。。
こういったものを「クリシェ」というらしいです。
クリシェ(フランス語: cliché、発音: [klɪ'ʃe])は、乱用の結果、意図された力・目新しさが失われた句(常套句、決まり文句)・表現・概念を指す。
卜部兼好が偉大なのは一旦置いておいて、名作に恥ずかしげもなく堂々と乗っかるケース、みなさんも一度はあるのでは?
この動画でも「クリシェ」に気をつけろと伝えていますね。
それ以外にも人に訴求するような文章を考える上で大切なことを様々語られており、とても参考になりました。
細分化の重要性
言語化の鍵は、漠然とした表現を避け、具体的な詳細に焦点を当てること。
有名なスラムダンクの安西先生の名言「諦めたらそこで試合終了ですよ」は、クリシェである「諦めたら終わり」よりも細分化によって名言度が高まっている例として挙げられる。
「このお店はすごくいい」と言う代わりに、「このお店のこのメニューがめっちゃ美味しい」と言う方が、より具体的で言語化のレベルが上がる。
「このライブがめっちゃ良かった」よりも、「このライブのあの衣装を持ってきたところが良かった」と言う方が、細分化され、詳細な視点を示す。
語彙力がないと感じる人でも、細分化によって言語化能力を向上させることができる。
批判的な意見を述べる際も、全体を批判するのではなく、具体的な問題点を指摘することが重要。
クリシェの回避
ありきたりな表現(クリシェ)を避け、自分だけの言葉で語ることが重要。
「やばい」「泣けた」「面白い」といった一般的な感想ではなく、独自の視点や感情を表現することが求められる。
ビジネスシーンでも、クリシェを避け、具体的な詳細を伝えることが効果的。
SNSで他の人の感想に影響されず、自分自身の言葉で表現することが重要。
ターゲットオーディエンスの特定
誰に向けて書くのか(読者を決める)が重要。
同じファンに向けて語るのか、全く知らない人に語るのかで、語り口が変わる。
ビジネスにおけるターゲティングと同様に、コミュニケーションにおいても対象者を意識することが大切。
オリジナリティの重視
他の人の言葉を模倣するのではなく、自分自身の経験や視点に基づいた表現を心がける。
SNSでの発信では、特にオリジナリティが重要であり、自分だけの言葉を持つことが共感を呼ぶ。
他人がまだ注目していない点に目を向けることで、独自の価値を生み出すことができる。
妄想力の活用
感想や意見を述べる際に、正しさよりも妄想力を重視すること。
自分自身の解釈や連想を自由に表現することで、オリジナリティを高めることができる。
根拠がなくても、自信を持って自分の考えを述べることが大切。
なるほど確かに、「クリシェ」を意識するだけでも、言葉の厚み、バリエーションが変わってくる気がしてきました。
例1:
「関係各所と連携を取り、プロジェクトを円滑に進めていきたいと考えております」
改善案:
「営業部の田中さんと開発部の山田さんと連携して、第一四半期までに顧客獲得数15%増を達成します。これにより、年間売上高1億円の増加が期待できます」
例2:
「当社の製品は、お客様の課題を解決する、最先端の技術を駆使したソリューションです」
改善案:
「先日、株式会社ABCに導入した当社のAI搭載型顧客管理システムは、顧客データの分析にかかる時間を80%削減し、成約率20%中小企業の営業効率を劇的に改善する鍵となります」
例3:
「今回のセミナーでは、皆様に有益な情報を提供できたかと思います」
改善案:
「本日のセミナーでは、特にマーケティングコンサルタントの加藤氏のSNS戦略に関する講演が、参加者の6割が課題としていた情報発信力の強化に繋がったという声が多くありました。次回のセミナーでは、AIを活用した業務効率化について、さらに深く掘り下げていきます」
例4:
「昨今の状況を鑑み、コスト削減に取り組む必要があると考えております」
改善案:
「日経平均株価が示すように、コスト削減は喫緊の課題です。総務部では、ペーパーレス化を推進し、年間500万円のコスト削減に成功しました。この成功事例を全社に展開します」
例5:
「今回のプロジェクトの成功は、今後のビジネスに大きく貢献するものと確信しております」
改善案:
「今回のAI開発プロジェクトの成功は、国内におけるAI市場での当社の技術力を明確にし、競合他社XYZ社との競争において優位に立つための重要な一歩となります。特に、特許取得した〇〇技術が示すように、今後の海外展開は非常に明るいです」
それにしても、
「諦めたらそこで試合終了ですよ」
が何故名言なのか。
そんなこと考えたことすら無いです。
さて、誰に向けた言葉か、という点を意識して、自分なりの言葉を並べるのは今も昔も大切なことですね。
SNS時代だからこそ、より大切になってきたのでしょう。
とはいえ、ビジネスシーンの会議や論文なんかで自分の世界やキャッチーさを展開し過ぎるのも良くないのかな。
横文字多用とか、忌避感をハナから感じる人もいれば、そもそも伝わっていないというね。
大事なのは「伝えること」なんだろう。
↑ここまではクリシェ。↑
では生成AI時代と重ねた時、どうだろう?
ありきたりな言葉は生成AIで十分な時代だからこそ、やっぱり「クリシェ」を避けて、自分自身の言葉を借りて魅力を伝えていくことが大事になってくるんだろう。
「凡人」は生成AIに置き換わられていくのだろうか?
生成AIにはない"人"というアドバンテージをどう活かしていくか。
小さな工夫を積み重ねて、毛が生えた凡人になれるように、もがいていかなければ。
と思う今日この頃でした。
三宅香帆さんの書籍を折角なので紹介しておきます。
読んだ感想はまた違う機会に。
