「松尾の猛霊」コース
スケジュール
京都駅(10時集合)→JR桂川駅→阪急洛西口駅→松尾大社駅→月読神社→松尾大社→
櫟谷宗像神社→渡月橋→大井神社→野宮神社→嵐電嵐山駅→太秦広隆寺駅→広隆寺→大酒神社→木嶋坐天照御魂神社(蚕の社)→太秦天神川駅→
京都駅(18時解散予定)
見どころ
松尾(まつのお)大社
飛鳥時代以前から存在する土着の磐座信仰が起源。5世紀ごろに秦氏の集団が渡来しこの地方に定住すると、土着の神を一族の総氏神として祀ったとされる。
御祭神は大山咋神(おおやまくいのかみ)と市杵島姫命(いちきしまびめのみこと)
秦氏とは…
古代から日本に渡来した一族のひとつ。秦の始皇帝の末裔という説もあるが、むしろそこから逃れるために来日した徐福の一派と考える方が理解しやすい。優れた土木技術をもって山城国(現在の京都市)を開拓した後、平安京造営に伴って朝廷に奪われた。
また、機織りの技術も高く「太秦(うずまさ)」の地名にも深く関わっている。
※徐福は不死の仙薬を求めるためと言って始皇帝から一族揃って逃れたという伝説があり、日本各地にその伝承が残る。
酒造神
秦氏が得意とした分野の一つに酒造りがある。松尾大社は室町時代以降「日本第一酒造神」として崇敬されている。境内には「お酒の資料館」もある。
神像館
重要文化財指定の3体を含めた21体の神像などを収蔵している。中でも月読命とされる壮年像は、その手から笏が落ちただけで人々を震え上がらせるほど畏れられたという逸話がある。
月読神社
三貴神の一柱、月読命(つくよみのみこと)を祀る。
神功皇后が腹に巻いて産期を遅らせたという「月延石」がある。最終的には正一位勲一等という最高の神階に叙され、延喜式名神大社に列している。
櫟谷宗像(いちたにむなかた)神社
御祭神は宗像三女伸のうちの奥津島姫神と市杵島姫神。
もともとは桂川の水運の安全を祈って祀られていた水神だったが、明治十年に松尾大社の摂社になった。
渡月橋
嵯峨野と嵐山を隔てて流れる桂川に架かる橋。承和年間(834‐848)に僧道昌によって架橋されたのが始まりとされており、現在の位置には後年に角倉了以が架けたとされる。現在使われている橋は昭和9年に完成したもの。亀山上皇が、橋の上空を移動していく月を眺めて「くまなき月の渡るに似る」と感想を述べたことから渡月橋と名付けられた。
野宮(ののみや)神社
御祭神は野宮大神(天照大神)。
斎宮が伊勢に旅立つ前に潔斎を行う重要な場所。『源氏物語』の「賢木の巻」にも描かれるなど、当時の宮廷とは密接な関係にあった。
『源氏物語』の他にも野宮神社が舞台になった作品があり、ある斎宮の一大スキャンダルを描いている。
大井神社
御祭神は宇迦之御魂神(うかのみたまのかみ、稲荷神社の御祭神)。見過ごしてしまいそうなほどこじんまりとした神社ながら、実は式内社という意外性が面白い。嵐山、渡月橋という観光地の目と鼻の先に存在しながら、数メートル隔てた喧噪とはまさに異空間。
広隆寺
日本史の資料集にカラー写真で載るほど有名な国宝の弥勒菩薩像(半跏思惟像、国宝指定第一号)で知られる古刹。旧くは「蜂岡寺」と呼ばれ、周辺の町名に名残が見られる。霊宝殿には他にも数多くの国宝が収蔵されている。
大酒神社
御祭神は秦の始皇帝、弓月王、秦酒公。本来の名称は「大辟神社」。もともとは広隆寺の境内にあったが、現在では広隆寺の敷地から外れた近郊に立地している。小さいながらも式内社で、遅くとも11世紀には正一位という最高の神階に達している。
木嶋坐天照御魂(このしまにますあまてるみたま)神社。
通称は「蚕の社」。御祭神は天御中主命(あめのみなかぬしのみこと)、大國魂神(おおくにたまのかみ)、穂々出見命(ほほでみのみこと)、鵜茅葺不合命(うがやふきあえずのみこと)。
本殿よりも、全国的にも珍しい三柱鳥居で有名な古社。現在は下鴨神社にある「糺(ただす)の森」の先例にあたる「元糺の森」、「元糺の池」がある。
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