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Effectuation(エフェクチュエーション)
昨日読み始めた本がこの「Effectuation(エフェクチュエーション)」という本。
昨晩はcafe causaでの社会勉強だったこともあり、まだお客さんが来てないタイミングで色々雑談してたときに、アントレプレナーシップに関する講義を1コマしないといけないから何冊か読み始めてるけと、オススメありますか?的な感じでオーナーの遠矢さんに投げかけてみた。
まずは先日noteで触れた本の話になり、そのあと読みやすいってことで紹介されたのが今回の本。
開店後、全然お客さんが来なかったこともあり、しばらくカウンターでその本を読ませてもらった。たしかに読みやすくてスラスラ読めた。
で、これは良さそうだと思って、すぐにポチった。
この「エフェクチュエーション」というのは、アメリカの経営学者が、優れた起業家たちに対する意思決定の実験から、起業家が意思決定する際の考え方や傾向を5つの原則としてまとめ、それらの総体として名付けた言葉らしく、この本ではその5つの原則について、様々な具体的事例を示しながら解説してくれている。
まだ1/3くらいしか読んでないので5原則のうち、以下に示す2つの原則までだけど、すごく頷ける内容満載だった。
「手中の鳥の原則」
「許容可能な損失の原則」
印象に残ったのは、目的思考は悪くないし大切だけど、結果を残している起業家たちは、それよりもまず、手持ちの駒で何ができるのかを考えて行動に移す傾向にあるっていう話。この話にはハッとさせられた。
日頃から、目的(何のために)を意識することが大切って伝えていたから。もちろんそれだけでなく、それに対して現状をしっかり把握し、どうすれば目的にたどり着けるか考える(戦略)、そして行動に移すって話もあわせて。
それは多分間違ってないとは思うけど、だいぶ理想的な展開すぎるっていうのも確か。
つまり、理想が大切なのはわかるものの、そこを意識しすぎて身の丈に合わないことをしてしまったり、逆に地に足がつかず何もできなかったりしてしまっては意味がないし、実際に事業を進めていくとなると、現実的なところから1つ1つ積み上げていく方が、同じトライアンドエラーだとしても結果的にはうまくいく確率が高いってこと。
もっとシンプルにいうと、リノベーションまちづくりで大切にしている考え方のひとつ「ないものはない。あるもので考える。」とも近い考え方だなって思った。
そして、もうひとつ印象に残ったことが、リスクの捉え方。
よくあるのは、何かをやろうとする際、事前にどんなリスクがあるのかをリサーチ、シミュレーションして、可能な限りそのリスクを避ける形で進める方法を考える、もしくは検証の結果やらないっていう判断をするパターンだけど、それだけではないっていうことらしい。
簡単にいうと、やらないことによるリスク、つまり、機会損失もリスクと捉え、先ほどのリスクとあわせて検討し、判断しているとのこと。
やっていれば得ることのできたかもしれないものの大きさを測り、やらない判断を、その可能性を失うリスクと同義に捉えている点に、深く共感した。
おそらく、コロナ禍での経営判断に対しても同じような捉え方ができると思った。
あくまでも僕の中で印象に残った部分なので、詳しくは実際に本を読んでいただきたいところだけど、この本については、もう一つ書きたいことがある。
今日嫁さんと車で移動中にこの本の話をしたところ、結構くいついてくれたんだけど、途中で、
「え?なんかその話聞いたことがある」
っていい出した。
そして、
「それって何ていう言葉やったっけ?」
って言うもんだから、
「エフェクチュエーション」
って返したら、
「あ、それそれそれ!」
「あたし、その本持っとるよ。あの黄色い本やろ。まえに言ったやん」
と返ってきた。。。
僕自身も昨夜この本を手にした際、なんか見たことあるなって一瞬思ったけど、それ以上考えなかった。
そういうことね。
おそらく、明後日くらいに届くと思うけど、届いた本は現在帰省中の長男つばさにプレゼントしよう。
ってことで、今回も最後まで読んでくださり、ありがとうございました!