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社内のシステムの現状把握と将来像 ~2025年の崖~

こんにちは、ITコンシェルジュ兼CEOの宇都です。

2020年は新型コロナの影響で、さまざまな環境変化が急速に進み
昨今ITシステムにおいて「2025年の崖」について議論されています。            ※経産省の情報「2025年の崖」

例えば、

✔︎ SAPのサポート切れをきっかけにレガシーシステムの利用継続が難しくなっている。

✔︎ 10年以上前に構築したシステムを、OSやミドルウェアのアップグレードで乗り越えてきたが、クラウド移行や根本的な刷新が必要になってきている。

✔︎ 企業内やグループ会社内でそれぞれシステムを運用しているけれど、
会社全体としてICTの運用を管理が出来ておらず、属人的な対応になってしまっている。

などの課題を抱えている企業の情報システム部の方が多いのではないでしょうか?
そのような場合は、解決の糸口を3つのポイントに分けて考え、ご提案しています。

1.「ITシステムを自社の意思でドライブする」

まずは、現在のシステム運用の状況を把握をし、抱えているシステムの課題を抽出し、優先順位をつけて対応を計画する必要があります。
とはいえ、『何から手を付けてよいのかがわからない。』とお考えの担当者が多いのが実情だと思います。
現在の日本のシステム開発に対する技術者の割合は、自社開発が20%、残りの80%がSIベンダーによる開発です。
いかにベンダーへの依存が発生しやすい状況であるかが理解できると思います。ちなみに、アメリカでは、自社開発が75%、外部コンサルタントへの依頼が20%、SIベンダーは残り5%のみです。
この今の時代2020年以降で必要なことは、いかにITシステムを自社の意思でドライブできるようにするか?です。

2.「運用をゼロベースで見直す」

もう一つの特徴としては、日本企業が導入するシステムは、パッケージの導入をする際も必ずと言っていいほどカスタマイズが必要になります。確かに、ビジネスをする中で生み出してきたやり方があるからこその企業価値という考え方をするなら、必要なカスタマイズであると理解できます。
でも、本当にそうなのか?という問いは改めてして欲しいと思います。
「現状の運用を変えることが大変である」という根拠のない内容でベンダーへ要求を出しているのではないかと予想できるからです。
このコロナ禍という状況をプラスに変えるとするならば、運用自体をゼロベースで見直し、本当に強みとなっている部分を明確にし、そのうえで、一番fitするパッケージやクラウドシステムを選定することではないでしょうか?
それが、必然的に新しい働き方にもつながり、レガシーシステムから解放され、DXを推進しデータを活用した経営やシステム運用管理ができるようになります。

3.「設計情報という資産」

もう一つ私が重要だと考えるポイントは、システム開発やシステム運用をする中で結果として動くプログラムやサーバが資産として考えられています。それは確かに「モノ」という意味での資産ではあります。
しかし、本当に貴重な資産は別にあるのではないでしょうか?
例えば、システムを作るときにまず何をするのか?業務要件を整理し、システム要件を定義し、画面設計やDB設計を行いプログラム設計をします。そのうえで、プログラムやサーバ構築をします。
要は、"インプットとなる情報があるからこそ実際のモノとしてプログラムとサーバがあるのではないか。"
そう考えていくと、本来最も貴重なものは、プログラム構築以前の設計情報です。
ここにこそ、企業のストロングポイントが含まれています。この情報があればシステムはいつでも構築することができます。

これからの時代、プログラミング以降は自動で構築される時代になっていきます。
そうした場合に、重要な資産は要件整理して設計をした情報が最も重要な資産になります。
この情報を継続して管理していくことが、これからの情報システム部の担当者として重要な仕事になるのではないかと思います。

私としては、ITコンシェルジュとしては、そういったご支援ができることが大変喜びになると感じています。

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