データドリブンでIT経営をするには
こんにちは、ITコンシェルジュ兼CEOの宇都です。
ビッグデータやAIというワードが数年前からよく聞かれる。
では具体的に何がいいの?どう変わるの?ということをイメージできているか?
身近なところでは、ググるときにはAI×データが活用されて検索した人に最適の情報を検索できるようになっている。
ということは、同じキーワードでも人によって検索結果が変わる。
他には、Amazonのレコメンド機能である。Amazonで一度でも見た商品があるとそれ以降の広告にその商品が表示されたりする。Facebookにおいても、広告を中心にAI×データが活用されている。
また、スマホの音声操作も同様にAI×データにより学習機能があり、使うたびに精度が上がっていく。Google翻訳機能も同様だ。
これらのように、すでに我々の日々の生活の中にAI×データで実現されたサービスがあふれている。気づかないうちに未来だと思っていたことがすでに起こっている。
今の日本の課題は、AI×データを活用した事業経営をしている企業が少ないことである。もちろん政府や官公庁、行政もその一つである。
2020年9月16日に菅内閣が誕生した。ベースは7年8か月もご尽力された安倍元首相の安倍内閣によって築いてきたものを継承し進化していく方針である。そんな中、デジタル庁の設置やIT担当大臣の設置など遅れているAI×データの活用も強力に進めていく方針である。
そもそも、AI×データを活用した事業経営=「データドリブン経営」とはどういったことなのだろう?
我々が普段生活をしているとあまりそういったことを知らずに過ごしている。
これをすでに実践している企業を挙げてみよう。
一つは、ZOZOTOWNを運営している株式会社ZOZOである。その中で、「ZOZOSUIT」や「ZOZOMAT」がある。これらは、体のサイズをスマホで撮影することでデータ化したり、脚の形やサイズをデータ化するものである。インフルエンサーがZOZOSUITを着用してバズることで、世界で一番ヒトの体のサイズデータを持っている企業になった。
そのデータをどのように活用するのか?ZOZOでは顧客の細やかな体型データをもとに、独自に統一したファッションアイテムのデータとうまく連携することで、ユーザにとって最適なサイズの商品を自動的にレコメンドできるようになる。そうすることでこれまでにないフィット感を実現する商品を開発することが可能になる。データをもとに一人一人にぴったりの服を提供することができる企業になれる。
こういったデータは、Googleでは補足できないデータであるため事業価値としてこれからの経営の武器になる。
ここで、データドリブン経営についてそれぞれの観点でどのような状況になることかを整理した。
どうでしょうか?少しはイメージがわいてきたでしょうか?いや、湧いていませんね^^;
もう少し話をしよう。
データをベースとした経営には、稼ぐためのデータを管理することから始まる。
✔︎自社のビジネスにおけるデータ利活用をどのようにするのか?
✔︎そもそも、自社にどのようなデータがあるのか?
✔︎それをどのように分析したらいいのか?
✔︎自社にない外部のデータは何があるのか?
✔︎どうやって集めるのか?
✔︎自社のデータと外部のデータを掛け合わせてどのように分析すればよいのか?
データドリブン経営の大まかな流れは以下のようなイメージである。
なんとなく理解できたでしょうか?そう、そのなんとなく理解できることが重要なのだ。なぜなら、これからその未来を創っていくのだから。すでに有るものや、やったことのある事であればすぐに理解はできる。それでは面白くない。
さらに具体的な話をしよう。
これからデータドリブンな経営をするために、具体的に何をするか?この数年でそこへ取り組んでいる企業では、2つのことに取り組んでいる。
一つは、データマップの作成である。要は、自社にどんなデータがあるのか、外部のデータがどんなものがあるのかを把握することである。そうすることで、何が出来そうかのアイデアを出す材料になる。
二つ目は、データの取り扱い方を組織として管理すること。データマネジメントである。これは全体としてどこにデータを集めてだれが何をするかを決めることも必要になるが、特にGDPRや個人情報の取り扱いについてのガイドラインを作成することである。情報漏洩や法律違反のリスクを回避するための組織としてのガバナンスをきかせることが必要になる。
とっかかりとしては、上記のような取り組みをされていることが多くみられます。事業する上での枠組みとしては必要な事ではあります。
でも、これではまだ実際のビジネスでの活用へと繋げていくことはまだできない。実際のビジネスで活用するためには、既存の概念を取っ払いみんなでアイデアを出し合い、意見交換をし、良いアイデアをブラシュアップさせ、採用したものをPOCでテスト運用し、何回も改善して、ビジネスへと繋げていくという活動が必要になる。
しかし、なかなか良いアイデアが出てこないかもしれない。そういう場合は、外部のデータサイエンティストなどの専門家や、データ分析に強いコンサルタントに協力を仰ぎ、アイデアの素をサポートしてもらうのも必要である。
データドリブン経営は、先行して実現している企業をまねするところから始め、自社の特性をさらに伸ばしていくことと、今までの延長線上にはないが会社としての方向性や枠組みを外していないビジネスをもっと考えて実行していく必要がある。
まずは、「やってみなはれ」である。