ROBBERS QUEST
「オラァ!金よこしなァ!」
俺がマグナムを2発天井にぶっ放すと行員は悲鳴をあげて袋に詰める手を早めた。借金のために渋々やったが案外簡単じゃねぇか。
「オラァ!警察呼ぶんじゃねぇぞ!」
今度は4発ぶっ放して勝手口から逃げた。あまりの好調さに目出し帽から出る俺の目が緩む。だが幸運も長くは続かない。
「オイ待て!君!」
振り向くと制服の男が全速力で追いかけてきた。ここで捕まってたまるかよ。威嚇しようと引鉄を引く。
「ファック!弾切れかよ!」
不運は続くもんだ。俺も負けじと全速力で駆ける。その先にトラックが迫るとも知らずに。
…次に目を開けた時には俺の前に制服の男はいなかった。しかし代わりに目出し帽の強盗がいた。
「ようこそ!強盗者ギルドへ!新米強盗者さんにはゴブリン店の強盗がオススメですよ!」
黒い目出し帽の女は言葉を続ける。なに?アダマンタイト級バラクラバ?カッパー級バラクラバ?俺は状況が何一つ飲み込めなかった。
(続く)
ここに送られたお金は全て電楽のビスコ代として利用させていただきます。