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土・暴力・巨人

割れた窓、壺の数々。それらは全て真昼の月めいた青白さを湛えていた。

この日、陶作部の事務所は土師部の武美と暮吉に襲撃された。

大半の構成員は死亡。

残され、猿轡を嵌められた男は幸か不幸か。

武美は男に向き直る。

「暮吉…"ハジキ"持ってこい。」

「ヘイ」

暮吉はおもむろにアタッシェケースを開くとトカレフのようなものを取り出した。

"のような"というのも、その銃身とグリップは、全て夕暮れのような色彩を帯びており、材質は……土器だ。

「お前…ウチのハジキがやれ脆いだ焼きが甘いだ言ってくれたなあ…。自分で試してみるかァ!オラァ!!」

BLAMBLAMBLAM!!!

マズルフラッシュ三連はストロボめいて、男が朽ちる様を映した。

「こんなんじゃ足りねぇ。アレを起動させるにはな。」

須恵器の台頭により国内の土師器は滅亡に瀕していた。

武美と暮吉。彼らは最後の土師部だった。

彼らの悲願、それは土師器の再生

即ち、土師部の始祖、野見宿禰の復活だった……。

(続く)

#逆噴射プラクティス #ハジキ #土師器 #小説

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