粉砕!ブリザード四姉妹!!
「.......ッ」
コゴヨは巨大ロボットを素早く分析した。大きさは鳥居を超え、20メートル程。そして胸には電光文字盤。武器は右手に握られたビームカタナ、両肩に担がれたチェーンガンだ。コゴヨが策を練ろうとした次の瞬間、電光文字盤に「ハイジヨ」の文字が浮かぶ!
ズガガガガガガガガガガガガ!!!!
容赦ないチェーンガン掃射!圧倒的な火力は石畳を割り、社を紙でも破るように破壊した。姉妹は咄嗟に灯篭へと身を隠す!
「:-)」
電光文字盤には満足気な顔。これ以上の狼藉をロボにさせてはならない。コゴヨは考えをめぐらす。破壊力には破壊力。そして銃弾の防御もするには......閃いた!
「コゴネちゃん!コゴミちゃんの拳を凍らせて!」
「いわれなくても!」
コゴネは既にコゴミの拳を凍らせていた。火事場でこそ姉妹の真価は発揮されるのだ!
両拳を包む氷塊はボクシンググローブめいて大きくなり、表面には鋭い棘が幾つも生えた。それはさながらモーニングスター。
「ゔぉおおおおおおおおおおおおおおお!!!!!!!!!!!!」
コゴミは反撃の咆哮をあげる!!今、彼女は姉妹の知恵の結晶によって最強となったのだ!
ズガガガガガガガガガガガガガガ!!!
そこに危険を察知したロボのチェーンガン掃射!死の猛吹雪で耐えられるものはいない。今のコゴミを除いて。
彼女を狙う弾は、球状の拳によって悉くを逸らしていたのだ。
「:-o」
計算外の出来事に電光文字盤は驚く。それをよそにコゴミは野生の膂力で猛追する。ロボが懐に入り込まれたと気付く時にはすべてが決まっていた。
「X-(」
大爆発!!雪崩のように押し寄せる暴力に巨大ロボはカタナを使う間もなく四散した。煌々と燃える爆炎に姉妹の影が映し出された。
「ゔううう」
「ワッケーロ...度し難いわ...。」
「コゴネちゃん、バラしちゃおう。」
黒煙が残る境内に変わらぬ静寂が訪れる。しかし、姉妹の心に静寂は訪れなかった。母を攫った張本人を目の前にして怒りは頂点に達していた。
姉妹の復讐が始まる。
(つづく)