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刀の値段の横にレーダーチャートがあると良いのでは

日本刀は数万円で売られているものもあれば何千万、億単位のものまで様々あります。
刀について全く知らない初心者の方が値札だけ見て、なぜこうも値段に開きがあるのか不思議に思った事も多いかと思います。
そこで分かり易く何か指標になるものがあれば価格の差が初心者の方にも視覚的に分かり易くなるような気がしてレーダーチャートを作って見ました。
こうしたものが例えば刀剣店で値段の横に一緒に表示されていれば刀を買う際の参考情報としても役に立ちそうではあります。

という事で、刀の美術品としての価値を示すレーダーチャートを作る為に、それがどんな要素によって決まるか今日ぼーっと考えてみましたが、以下のように「出来、状態、現存数、ブランド力、伝来」という項目で作ると割としっかりした物が出来そうに感じました。

「国宝 童子切安綱」を最高値に据えてみる

出来   :人が作っている物なので出来に差がある。傑作であれば高い
状態   :製作当初の状態を残しているほど高い。
      刀は武器なので使われて研ぎ減っている物が多い。
現存数  :市場に存在してる数が少ないほど希少性が高い
ブランド力:有名な刀工ほど高い
伝来   :有名な武将が持っていたor大名家に伝わった物などは高い

上記のように全てが最高値の刀を何に据えるかは大事ですが、個人的には「童子切安綱」を挙げます。
出来もさることながら、状態も生ぶで在銘と申し分なく、安綱作の在銘の現存数は20振も無く希少。
安綱の名はとても有名でありブランド力も申し分ない。
秀吉はじめ、徳川家、松平家など数々の名家に伝わっており伝来も申し分ない。
故に国宝となっています。
ここまでの刀になると金額は付きませんが、最上位に据えるなら最適な気がしますが如何でしょうか。

・このレーダーチャートに愛刀を反映

さて自分の刀を1振あてはめて作ってみます。

約800年前の作で区を3㎝ほど送ってありますが、茎は生で雉子股が残っています。
無銘で綾小路極めとなっています。
研ぎ減りはあまりありません。但し刀身で部分的に減っている箇所は有ります。
大肌な部分が見えたり、匂口が少し眠い箇所があるので傑出した出来とは言えませんが、良い出来の方だと思います。因みに伝来は有りません。

無銘綾小路として重要刀剣に指定されています。
綾小路という名前は正宗や虎徹、村正といった刀を知らない人でも知っているような名前からしたらマイナーな刀工です。

という事で童子切安綱と比較した場合は以下のような感じでしょうか。

割と刀の情報が視覚的に分かり易くなった気もします。
店頭でこうしたレーダーチャートと共に値段が表示されていると値段の説明も分かり易くなるような気がしますが如何でしょうか。

まぁ結局の所、どこまで正直に表示されるかであったり、何を最高値の基準に据えるかでいかようにもチャートを大きく出来てしまうので最後は性善説にのっとってしまいますが。

しかしそれも刀に詳しい人が見ればどこまで正直に書いているか分かるかと思うので、そのお店の信頼度もある意味可視化され、それはそれで健全な気もします。
とはいえ本来は日刀保のような鑑定機関がこうした情報も一緒に出せば良いのではないかとも、ふと思いました。

そういえば倉敷刀剣さんの鑑定書ではこうしたレーダーチャートが付いていましたね!



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それでは皆様良き御刀ライフを~!

↓この記事を書いてる人(刀箱師 中村圭佑

「刀とくらす。」をコンセプトに刀を飾る展示ケースを製作販売してます。

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