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欲しい刀は自分の足で探した方が見つかりやすい

自分自身にとって今当たり前に感じる事も、当時は当たり前でなかった事がある。
今回はそんな1つの話であるが、欲しい刀がある場合はネットで探すよりも実店舗に行ってしまった方が見つかり易かったりする。

私が刀趣味を初めたばかりの頃は刀剣店を訪れる事自体がとてもハードルの高い事で、それゆえにネットで好きな刀工を探してばかりいた。
探している刀工の作がネットで見つかれば電話で問い合わせ…なんてする勇気もなかったので数日悩み抜いた挙句「欲しいなら結局見に行くしかないだろう」と決心を固め、電話での問い合わせは省きいきなりお店に行ってみよう、という発想に。
今思えば先に電話などで問い合わせた方が無駄足を踏まずに済むのだが当時は刀屋さんに入るきっかけや、ささやかな話題というのも欲しかった。
店主の人と何を話せば良いかも分からないので、「○○の刀ありますか?」という質問だけでも会話のきっかけになりそうである。
電話で聞いてしまったら行動のきっかけを失ってしまう。
電話をしなかったのは、まぁそんな理由からだった。

結果的には刀剣店を訪れると探していた刀工以外の作に惹かれてしまい…なんて事もままあり今に至る。
話は少し逸れたが先日訪れた「日本刀と未来展」では加州清光の刀が展示されていた。

そういえば加州清光は刀剣乱舞に出てくる刀の中でも値段が安めで比較的買いやすい刀だったりするが、刀剣乱舞での人気によりネットに出ると割とすぐ売れてしまう様子。そして意外に物が少ない。(因みに長船清光とは別人。間違えやすいが加州清光は茎尻の形が斜めになっており独特なので分かりやすい)

試しにネットで「加州清光 販売」などと検索してみて欲しい。
幾つか引っ掛かるが、成約済、売約済、ばかりである。
前に刀剣店のオークションでも見かけた気がするが、オークションで入札がありお店のHPに並ぶ前に売れていた。
似たような事が同田貫の刀でも起こっている気がする。

一方で刀剣店に赴けばたまたまタイミングが良かっただけかもしれないが、加州清光や同田貫の在銘品に出逢う。都内に住んでいる人であれば都内の刀剣店を5〜7店舗ほど渡り歩けば一振くらい出逢えるのでは無いだろうか。
ネットで掲載されるのを待つとなかなか出てこないし出ても見ている人が多い分、直ぐ売れてしまうので買うのはなかなか難しい。

これは加州清光を欲しがる人が刀剣乱舞ユーザーに多い故だと推測している。
私もそうだったようにやはり最初はネットで買えるならそちらの方が緊張しないしハードルも低いので手を出しやすい。
こうした人は多いのではないだろうか。

一方で刀剣店を日常的に訪れているような人達で加州清光や同田貫を探し求めている人は意外に少ない。
そしてホームページを更新していないお店、忙しくて更新出来ないお店というのは実はとても多い。
更新の多いお店でも掲載している商品は在庫全てではない。

つまり何が言いたいかというと、実店舗を渡り歩いた方が見つかる可能性が高いということ。
清光や同田貫が好きな人で刀屋さんを渡り歩いてまで買おうとする行動力のある人は少ないです。
人と違う事を勇気を出してすればその努力分見つかりやすいのは至極当然の事です。
刀との縁はそうした少しの勇気や行動の先にあるのではないかと、今になって思う次第です。

ただ得てして心にくる刀がまた別に出て来る事もよく起こり、悩みの種が増えることもあるので注意。
また清麿や安綱など何千万円とする刀は置いてある刀剣店も少ないですし、あったとしても初見で見せて貰える可能性は低く、清光や同田貫を見せて貰うのと同じようにはなかなかいかないであろう事は頭の片隅に入れておいても良いかもしれません。
普通はお店と長い付き合いを持って段階を踏んで買うような刀ですが、11月にある大刀剣市であれば値札が付いている事もあり、お金があればぱっと買えるかもしれません。


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↓この記事を書いてる人(刀箱師 中村圭佑)

「刀とくらす。」をコンセプトに刀を飾る展示ケースを製作販売してます。


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