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自在置物の龍拵③ 類例品

②はこちら


以下2点に加えて新たに同タイプの物2点を見つけたのでメモです。

高瀬好山作(東京富士美術館蔵)
宗信作(高瀬好山門の冨木次三郎ではないかと推測中)


1点目は清水三年坂美術館所蔵の「龍笛矢立」
こちらは富士美術館所蔵の高瀬好山作の短刀拵と材質は同じでデザインもよく似ていることから無銘ながらも同作者の物に感じます。
しかし龍の頭の出方や、中に筆が入れられるという用途そのものが異なるようです。筒の中を竜の身体が通っているようにも見え、首あたりを引っ張り出したり出来るのでしょうか。
気になります。


もう一つはハートマンコレクションの図録に掲載がある龍笛の剣拵
こちらは金鞘に銀の龍があしらわれています。
25.5cmの刀身は梵字が切られた槍だそうです。
龍の巻き付き方が高瀬好山や異なるものの、材質は如何にも明治という感じがします。

画像出典:THE HARTMAN COLLECTION OF JAPANESE METALWORK
画像出典:THE HARTMAN COLLECTION OF JAPANESE METALWORK


明治頃というのは意外にこうしたデザインの龍巻短刀拵というのは似たような作がいくつか作られたのかもしれません。
また類例を見つけた場合は更新しようと思います。


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↓この記事を書いてる人(刀箱師 中村圭佑)

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