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成木鐔⑫ 蛇図鐔part2
2025年は蛇年という事で改めて成木一成氏の蛇鐔(昭和57年作)を鑑賞。
前回の鑑賞記録は以下。
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蛇といえば8年程前に動物園で大蛇を触らせてもらった記憶があり、あの弾力あるスベスベした独特な肌触りに驚いたことは今でも鮮明に覚えている。
(以下のような色とサイズでした。)
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この蛇鐔を画像で初めて見た際はそのバランスの取れた姿と精巧な彫、変わったデザインに魅了されて購入を決めたわけですが、いざ届いて手で触ってみて驚く。
当時蛇を触った時の記憶を鮮明に思い出させてくれるほどにスベスベした質感が似ているのである。
彫部を見ると鱗に段差をつけすぎない事によりこの肌触りを表現しているのだろう。
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そしてこの鐔をつまむようにして手に持った際に、親指は表面、つまり蛇の鱗部を触る事になるのが、人差し指は裏、つまり蛇の腹部を触る事になる。
溝の入り方が違うので肌触りが異なる事は想像に容易いと思うが、この表裏の段差の妙な肌触りの差というのがまたリアルなのである。
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成木氏がこの鐔を作成するにあたり実際に蛇を手に取っていたかは分からないが、きっと手に取っていただろうし肌触りまで再現出来るよう考えて作られているように感じてならない。
機会があれば是非多くの方に触ってみてもらいたい1枚です。
今回も読んで下さりありがとうございました!
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↓この記事を書いてる人(刀箱師 中村圭佑)
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