刀の即売会で見たヤバそうな客
ヤバそうな客、というのは結構いるのだなと。
ある日本刀の即売会に行って店員さんと刀について話していた時のこと。
急に横から別の50代位の男性のお客さんが話掛けてきたかと思えば、
「この刀、一体原価はどのくらいなんだ?相当儲けているだろう?!原価を教えろ!」
となぜか若干怒り気味の口調。
何かトラブルでもあったのだろうか?と話を横で一緒に聞いていると
どうやら刀は初めて買おうと思い見に来ている様子。
ちょっと面倒臭そうな人というか危ない雰囲気を感じたので私はよそよそと距離を徐々に起きつつ最後はその場を離れさせてもらったが…。
なんとこんな人も来るのか。
私自身色々な刀剣店に行く事があるが、別に端からみてその刀が特段高い価格設定とも思えない。
寧ろ少し良心的な価格設定ではないだろうか。
にわかに目の前の光景を信じられない思いで目を点にしながら見ていたが、店員さんも突然の事にタジタジな様子。
店員さんの頭の中はなんとなく分かる。
(「なぜあなたに原価を教えなくてはいけないのか?」)
(「原価で売ったら商売にならないだろう」)
(「というかあなた誰?」)
このようなことが頭の中で渦巻いていた事だろう。
横で聞いていても思う。
この男性、この質問を投げかける意味はあったのか?
聞いたところで正直に答えてくれると思っているのか?
なぜ怒り口調なのか?
そもそも急に横から話に割り込んでくる前に「ちょっと良いですか?」の一言くらいあっても良さそうなものであるが…。
最後については私情なのでどうでも良いが、とにかくツッコミどころが多すぎて思考回路が読めない。
故にヤバいという表現にした次第であるが、まぁその人にもその人なりの考えや行動に至った理由があるのだろう。
知る由もないが、遠目から見た感じ最後は店員さんと打ち解けたのか笑顔になっていて良かった。
刀を手に取れる位置に展示している以上、適当な対応をして感情を逆なでして店内で暴れたりでもされたらそれこそ大変である。
そのお客さんが見えなくなった後大丈夫でした?と店員さんに聞くとニコッと「大丈夫ですよ」と。
改めて刀を扱うプロの冷静な対応には関心するばかりであった。
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↓この記事を書いてる人(刀箱師 中村圭佑)
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