鏡師鐔② 鶴亀紋 外形について
前回のブログの課題として残していた事の1つに鏡そのものが作られた時代を推定する、がある。
この事を考えるにあたり、形状(サイズ)、紋様、材質、の3点を調べていく事で大まかな時代を推定できるのではないかと仮説を立てている。
しかし和鏡については知識が現時点で皆無であり、暗中模索、まさに海の中をもがいているような状態で何から手を付けて良いかわからない。
全く同じような紋様、サイズの鏡が見つかれば良かったが現時点で見つかっていない。
ひとまず形状について調べようと思い、ダラダラと調べていたわけだが、今回のように花弁の形をしたような形状の和鏡は意外にもあまり見ず、多くは真円の形をしている事に気が付いた。
この外形は花びらに見立てて、「八花鏡」とも呼ばれているようである。
因みに花弁が6枚だと「六花鏡」と呼ばれるようである。
尚、日刀保の鑑定書には「八木瓜形」と表記されているが、これは鐔などの独自の呼称と思われ、例えば「和鏡 八木瓜」と検索しても引っ掛からない。
面白い形状をしているのは分かったが、この先どうしようか。
ひとまず和鏡について大まかな流れでも先に掴む事が先決かもしれない。
そう思っていたところ刀剣ワールドさんにて「和鏡の見方」というコラムを発見した。(守備範囲が広すぎて毎回震えます)
これを見ると、奈良時代ごろまでは中国の銅鏡に倣う物だったが、平安後期から日本独自の和鏡が登場し、つまみのような中心部(鏡背)の周りに草花や鶴、亀といった吉祥文を描くようになったという。
そして鏡背の周りに幾何学的な模様がめぐるのは鎌倉後期~室町時代の鏡に見られる様式とのこと。
更に時代が下がり江戸時代になると、柄(持ち手)が鏡に付くなど変化が訪れる様子。
このような大きな視点で見えると今回の鐔は江戸時代頃までは下がらないようにも見える。
まぁしかし江戸時代でも柄のない和鏡はありそうでもあるしあまり固執せずあくまで全体的な流れをまずはもう少し学んでから熟考していきたいと思います。
という事で今回は特に進展もなにも無いのですが、このあたりで。
今回も読んで下さりありがとうございました!
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それでは皆様良き刀ライフを!
①はこちら。鐔そのものについて写真多めで書いています。
↓この記事を書いてる人(刀箱師 中村圭佑)