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新しいハバキと古いハバキの見分け方?

刀身についたハバキ(鎺)を見て、「これは古いハバキだね~」とか「新しいハバキだね~」なんて言っている方を見て、なぜそんな事が分かるのだろう?と不思議に思っていました。
どうやらハバキにもトレンド?があるらしいです。

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①呑込みのトレンド

それが「呑込み」といわれる凹になった部分。

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以下のように青い線同士がくっつく所までハバキが上がります。

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装着後はこのように刀身をハバキが包み込むような形になります。

①古いハバキは呑込みが深い?

この呑込みが深いハバキは、比較的古い(実際に刀が使われた時代によく見られた形状な)ようです。
仮に以下のように緑の線まで溝があった場合、より高い位置までハバキが上がる事が分かるかと思います。

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私が以前聞いた話だと呑み込みが深いと刀身をハバキが覆う面積が広くなるので刀身にしっかり固定でき安定する、という事を聞いた事がありますが、個人的には本当にそういうものなのか少し疑問です。
安定というのがどういった状態を指すのか確認をしそびれましたが、仮に多くの人を斬る為に、曲がったり折れたりしないようにする為とした場合、実用時代は鉄ハバキだとしてもこの小さなハバキだけで刀身が曲がるリスクを抑える事が本当に出来たのか?
仮にそこまで曲がるのを防ぎたいのであれば、ハバキ部だけでなく刀身全体を補強できるようなものが考えられなかったのはなぜか?などの疑問が浮かぶ。
それとも曲がりを防ぎたいわけではなく、刀身のブレなどを抑えたいという意図なのだろうか。

そういった用途もあったのかもしれないが、個人的にはどちらかと言えば以下の方のように、「区送りをせずに刀身長さの微調整をする事が目的」だったのではないか?という気がしています。
鉄ハバキであれば材料費も安価ですし、刀身を削るより都合が良かった可能性も考えられそうです。

(追記)
因みに更に古いハバキになると、呑込みのない突掛鎺(つっかけはばき)と呼ばれるものが主流だったようです。
呑込みのあるハバキが出てきて次第に廃れていったようです。

何はともあれ古いハバキには、こうした呑込みの深い物が多いのは事実らしいので、もしそうした物を見かけた時はもしかしたら古いハバキなのかもしれない、と考えてみるのも面白いかもしれません。

②新しいハバキは呑込みが浅い?

対して実用から離れ鑑賞重視となると、この溝を浅くする事で刀身の長さをかさ増し出来るので、それを好む人が増えたらしいです。
これにより姿をより美しく見せる事も可能です。

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③終わりに

ハバキには家紋入のものなど豪華な物も多く、ついそうした派手な部分に目がいってしまいがちですが、こうした呑込みの部分にも見ていて面白さがある気がします。
因みに今回の写真として例に出したハバキが新しいのか古いのかについては分かりませんが、呑込みが浅いので何となく新しい気がしています。
分かる方いれば是非教えてください。

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