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綾小路派
綾小路について殆ど知らないので、今回は勉強を兼ねて調べてみました。
①綾小路派の代表刀工
代表刀工に定利と定吉がいます。
京四条の綾小路に在住していた事から綾小路と呼ばれています。
・定利(1264年頃~)
一説には来国行と近くに住んでいて親交があり、代作をし合う仲だったとも伝えられています。
来国行と作が似ているとも言われていますが、田野邉道宏さんの著書「五ヶ伝の旅 山城伝編」によると、総合的に見ると姿、地刃も三条や五条などの古京物に似ているのが一般的なようです。
来国行と接点があるとすれば、定利の晩年と来国行の初期ではないかとのこと。
また、うぶ茎で現存している物は「雉子股茎のもの」が多いようです。
(画像転載元:https://iidakoendo.com/4298/)
(画像転載元:https://iidakoendo.com/4298/)
・定吉
定利の門人とされ、作柄は定利同様細身で反りが深く古さを感じられる姿、刃文も直刃に小互の目を交えて刃が潤みがちになるなど、定利に似ているようです。銘の「定」の字も定利に似ています。
(画像転載元:http://www.nihontou.net/meitouzukan.htm)
②作風
綾小路派に頻発する表現が「とろめきて」や「ねっとり」というもの。
この辺りの表現はまだ私も良く分っていないのですが、文字通り「とろり」とした地鉄のようです。
正しいか分かりませんが個人的にはこのような色味の事を指すのではないかと考えています。
また地鉄は白みが感じられるようです。
以下の様な色味でしょうか。
個人的な感覚ですが、やはり実物を見ると来派の澄んだ肌とは違う印象を受けます。
刃文は小丁子や小互の目で、小さな飛び焼きによる二重刃も見られるようです。匂口は締まらずに、うるみ刃に沿って小さな飛焼や湯走り、細かな金筋が盛んにかかる作風です。
(出展:「五ヶ伝の旅 山城伝編 著:田野邉道宏」)
③銘について
定利の銘は必ずと言って良いほど、茎の左側に寄って、そして目釘孔の上側から始まるように切られています。(定吉は数が少なすぎて分かりません)
(出展:「五ヶ伝の旅 山城伝編 著:田野邉道宏」)
そして茎に樋が及んでいる場合は、目釘孔の上には銘を切らず、樋が入っていない位置で茎の左側に切るなど、「銘を茎の左端に切る」という事にかなりのこだわりを持っていたように感じられます。
(出展:「五ヶ伝の旅 山城伝編 著:田野邉道宏」)
④終わりに
私自身今まで綾小路という刀工の作を見た事が無く、作を見たのも今回購入した時が初めてでした。
その為、自分の刀以外に作風を全く知らない状態です。
なので「とろめきて」という表現の意味が今回記事に書いたイメージで合っているのかや、三条や五条と比較して作風がどうか等まだ全くと言っていいほど出来ていません。
五条は一度だけ都支部の鑑賞会で拝見しましたが、実はあまり記憶になかったり…。
もっとしっかり見ておけば良かったです。
今後この辺りの作を拝見出来る機会があれば勉強していきたいと思っています。
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それでは皆様良き御刀ライフを~!