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刀へ一礼するもう一つの意味

刀を初めて手に持った時に背筋がびしっと伸びたあの感覚も、刀を買って毎日眺めているとそうならない日があるのもまた事実。
勿論斬れる刃物を持っているわけだから例えば多少眠い時でも鞘を払えば目は冴えます。
でも当初感じていた感覚とは少し違う。
つまるところ自分自身の中で緊張感が足りないのかもしれません。

そんな中でも刀を見る前と見終わった後の一礼は忘れずにしっかりするようにしています。
一礼の意味はその刀を作った刀工や今まで大切に受け継いだ方々への敬意と感謝とされています。
当初はそういうものだと思い、半ば儀式、ルール的な感じで行っていました。

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(画像転載元:https://otonamie.jp/?p=25639)


が、最近は少し別の理由もあるような気がして。
冒頭に書いたように同じ刀を毎日見続けていると段々と緊張感が無くなるのです。
勿論いつも緊張感を持ち続けて見れる方もいるでしょうが、私にはなかなかに難しいです。
因みに人の刀を拝見させて頂く時は流石に毎回緊張します。
傷を絶対に付けてはいけない、そういう緊張感がいつにも増してあります。(かと言って自分の刀を粗末に扱うつもりも当然有りませんが)


話は戻りますが、同じ刀(自分の刀)を見続けて緊張感が無くなってきた時に鑑賞前後に一礼をしているかしていないかは、その後の気の持ちようや所作に大きな差を生むのではないかと最近思うのです。
一礼をする事で仮に無意識だったとしても刀に敬意を払うからこそ、少し眠い時にでも目が冴えるのだなと。
一礼をしなくなると、刀が武器である事をどんどん忘れ(緊張感が更に無くなり)鞘を払っても眠いまま、終いには刀をどこかへぶつけたり、落として怪我をしたり、そんな事に繋がるのではないかと思うのです。

なので刀を前にして感じる緊張感を維持するためにも、鑑賞前後の一礼は大切なのだなと感じた次第です。

話は変わって緊張感以外の部分。
例えば刀を見て、やっぱりいいなぁ、綺麗だなぁ、吸い込まれそうだ、と思う感覚。
これはあまり薄れる事なく今も感じる事が出来ます。
勿論毎回必ず感じるわけではありませんが、頻度としては結構高いです。

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文章でまとめるのは難しいのですが、物に対していつも緊張感を持って扱うのは意識しないと出来ないという事。
その意識を高めるためにも刀鑑賞時の始めと終わりの一礼は大切、という話でした。


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それでは皆様良き御刀ライフを~!

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