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「第4回 刀剣と岡山を知る展」に行ってきました
今日から3/11まで東京新橋駅を降りてすぐにある「とっとり・おかやま新橋館」にて「第4回 刀剣と岡山を知る展」が開催されているので行ってきました。
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イベントは2階で開催されています。
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13時オープンのところ13時半ごろに会場に着いたのですが、中に入ると既に大混雑…!
なにやら例年以上の盛り上がりが。
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宇喜多秀家のNHK大河ドラマ化の実現を目指しているという「宇喜多物語PRプロジェクトチーム」による演劇でした。
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終わりには記念撮影もあったので撮って頂きました…!
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①刀関係
さて展示会場は撮影&SNS投稿自由との事でしたので、以下に様子を一部アップします。
まず一番に目を引いた備前長船政光の太刀。裏に「至徳二年三月日(1385年)」の年紀が切ってあるそうで15代将軍徳川慶喜公より拝領されたものとのこと。詳細は以下参照。
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地鉄は板目に杢が混じって肌立っていました。
この時代らしい棒映りも立っており、鉄にも潤いが感じられます。
沸出来でおそらく互の目、といった感じでしょうか。
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鎺は黒田家の家紋でもある藤巴でしたが、黒田家ゆかりの品かは不明です。
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・近江大掾藤原忠廣
平造りの脇差。肥前国忠吉の子とされている刀工の作。
変わった倶利伽羅の彫が特徴的で、地鉄に変化があり楽しめます。
鞘が途中から黒漆塗に斜めに変わるのも洒落ていました。
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・村正
今ではあまり見る事が少なくなってしまった村正の保存刀剣。
妖刀村正と言った方が「あぁ!」と喜ぶ人は多いだろうか。
実際は妖力などは無いのでご安心を。
海外からも根強い人気がありどんどん出ていっている可能性は高い。
値段は付いていなかったが販売されているので、興味がある人は見に行かれてみてはどうだろうか。
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・助忠
拵が付いて40万円ほどのお手頃な部類の刀。
助忠と書いてあったが、個人的には助次にも見える。
助次といえば古青江であり、古青江の小太刀か?!と下心がつい発動したが、どうも地鉄や刃の雰囲気は室町頃のもののような気がして違う気がする。
しかし面白い肌の立ち方をしていたり、刃が冴えていたりと鑑定書は無いが楽しめそうな刀に思えた。
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・安藤刀匠の景光写しの短刀
秩父大菩薩と彫の入った謙信景光(国宝)、と白山権現の彫の入った同じく景光の短刀(重文)の写しが並んで展示されています。
詰んだ地鉄に冴えた刃が焼かれています。
手に取るとスッと心が洗われる気持ちになるタイプの短刀ですね。
展示会では言えば手に実際に取らせて頂けると思いますので、安藤さんファンの方、景光好きな方は店員さんに一声かけてみると新たな出会いのスタートになるかもしれません。
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尚安藤さんも会場にいらっしゃっていましたので、作刀についても聞けると思います。
銘切もしてくださいます。
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他にも様々な刀が展示されていました。
この手前上から2段目の康光の太刀も地刃が綺麗でした。
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②グッズ関係
・刀剣型ひとふり御守り刀
安藤刀匠が製作された「刀剣型ひとふり御守り刀」。
以前よりXでは拝見していたのですが、実物を拝見するのは今日が初めてです。
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最初柄糸の色が違うだけで全て同じものと思ったのですが、そうではないようで。刀身を黒くしたもの、柾目のもの、など種類が分かれており楽しめます。
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個人的には以下の柾目のものが好みでした。
両面にくっきりと鍛え肌が出ています。隕鉄を混ぜたような肌にも見えますが、玉鋼を使い鍛錬回数等で模様を調整されているようです。
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・角帯
こちらも今回初めて見る刃文があしらわれた角帯。
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刃文の部分は実際に光る糸?で刺繍されており、光にかざすとキラキラと刃文が浮き上がる技術は必見です。
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凄くないですか?!
何度も見ているうちに本当に刃文を見ているような錯覚に陥りました。
地味に今回一番驚いたのはこの角帯だったかもしれません。
尚会場には日本刀研究家のポール・マーティンさんもいらしており、ポールさん自身もお洒落に帯を着こなしておりました。
角帯の一部(ポールマーティン武士道ブルー)はポールさんのコラボ商品だそうです。
という事で記念に写真も撮って頂きました…!
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他にも様々なグッズが沢山有ったので、気になる方は是非会場で直接見られてみてください。
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③終わりに
とにかく初日&休日という事もあってか混雑ぶりが凄かったです。
刀を落ち着いて見るという雰囲気では無かったですが若い人達中心にワイワイしており、こうした刀の展示即売会の雰囲気も良いなと。
特に刀の展示会に行くの緊張しすぎて無理…という人ほど行きやすそうな展示会に思いました。
展示会は3/11(月)まで行われています。
両国の刀剣博物館や上野のトーハクも近いですし、銀座には刀剣店も多いので、刀剣ぶらり旅をされてみるのも良いかもしれません。
今回も読んで下さりありがとうございました!
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それでは皆様良き刀ライフを!
銀座の刀剣店は以下のようなところがあります。ご参考まで。
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↓この記事を書いてる人(刀箱師 中村圭佑)
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「刀とくらす。」をコンセプトに刀を飾る展示ケースを製作販売してます。