似た感性の愛刀家との会話は弾む
感性の似た人がいる。
良いと思うものが共通していたり、求める物が同じようなものだったり。
そんな人に出会った時は大体着眼点も同じなので会話も弾み面白い。
例えば刀の姿で言えば、
・南北朝期のように身幅が広くてがっちりした豪壮なものが好きな人
・新刀あたりの普通位の大きさ(定尺)のものが好きな人
・平安から鎌倉期の山城物のように細身で優美なものが好きな人
に好みが分かれる気がする。
因みに私は山城物のように細身なものが現時点では好み。
ここまでは結構合う事も多いが、その後に例えば刃文の形状(のたれ刃が好き、丁子刃が好きなど)や、好みの作風(備前伝が好き、相州伝が好き)など好きなポイントが少しづつ絞られていく中で一致したり、ずばり好きな刀工が一致したりした時はとてもレアで嬉しい。
鐔で言えば、さまざまな材質を使い巧みにデザインした金工鐔か、鉄味に妙味を感じられ素手で触れる鉄鐔にまず大きく好みが分かれていて、その後に好きなモチーフであったり、好みの金工に分かれている気がする。
好みは人それぞれ。
しかし人間は大抵興味のある事から勉強を始めると思うし、興味は人により移り変わる。そして興味にはタイミングがある気もする。
そんな中で偶然に興味が一致するタイミングが合った時というのは実に楽しい。
刀を手に取って見た時、興味ある作はそれこそ1時間があっという間に過ぎるが、あまり興味を持てない作については10分程でわりとすぐに飽きてしまう。これは私の性格上しょうがないと最近は諦めている。
興味が無くてもなるべく隅々まで良く見ようとは思っているものの見ている気になっているだけで、本当に興味のある時の見え方とはまた違う気がする。家に帰ってからの記憶の残り方も違う。
だからか興味を見出せない刀は1ヶ月程経って同じ刀を見ても思い出せない事もある。
そんな事もありつくづく興味の幅を広げたいと思うが、こればかりは一朝一夕にいかず難しく感じる。
刀を売っているプロの方は凄い。きっと人間だから好みはあるだろう。
全てが全て興味のある刀ばかりではないと思う。
そんな時に興味がそこまでない刀もしっかり見て良い点を見つけ、解説など書いているのだろう。いやはや凄いです。
話が脱線して纏まりのない文章になってしまいましたが、人それぞれ移りゆく興味の中で偶然にも同じ対象物に興味を持った人がいたらそれはとても喜ばしい事なんではないかなと思った次第です。
今興味が無くても1年後興味を持っている事もあるし、反対に今興味のある物が1年後興味が無くなっているかもしれない。
自分自身の興味の移り変わりには困ったものですが(主に金銭的な意味で)、愛刀家の方の興味の移り変わりを見ているのはこれまた楽しいです(主に沢山買っているのを見て…笑)
今回も読んで下さりありがとうございました!
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それでは皆様良き御刀ライフを~!
↓この記事を書いてる人(刀箱師 中村圭佑)