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【第3回】フォロワーさん達と楽しむ刀鑑賞会レポ

本日は約2年ぶりにフォロワーさん達と刀鑑賞会を行いました。
参加者は全員で10名、刀、脇差、短刀が計12振、刀装具17、拵2(うち重要や特重の刀、刀装具が7)と参加者の皆様のお陰で沢山集まりました。
本当にありがとうございます。

場所は神田駅周辺にある時間貸スペースにて実施。
鑑賞刀が多かったため前半後半で刀の入れ替えを行いました。
刀や刀装具も所有者からの特徴説明などをして頂けた事で、着眼出来なったポイントを見る事が出来たりなど、より理解を深められたような気がします。

(※本記事の参加者及び所有物の写真は許可を得て掲載しています。)

刀を見ている人が何を見ているのかが分かる良い写真が撮れた気がします。
そして実は鑑賞している人の後ろから見ると刀は見やすかったり。
鑑賞会で活躍するクリップライト
刀装具を熱心に鑑賞する参加者の方々。ルーペで細かい所まで見ています。



①鑑賞刀一部紹介

鑑賞刀は全部で12振並びましたが、ここで5振紹介します。

源正雄。バランスの良い大切先姿に細かい金筋が幾重にも。
新々刀の技量の高さを感じさせてくれる一振。
出羽大掾行廣。肥前ではなかなか見る事のない貴重な剣の作風。
精美な地鉄に互の目の刃文が冴える。肉置きもたっぷりで健全。


無銘保昌。冠落造の姿。全体に柾が良くかかりぱっと見で保昌にいく典型作。鑢目も残る健全作。


肥後守泰光。所有者の方曰く、特に拵が凄い物だそうで。柳生家分家に伝来した物で柳生拵を考案した人が作ったと言われている初期の柳生拵で、鐔も本人が鍛えたらしいとの事。


11代和泉守兼定(号:旭丸)の短刀。黄金を加えて作られた刀。
地刃共にとても冴えている。詳細は以下。

他にも在銘の特重太刀や映りの良く出た雲類あたりではないかという太刀、作風がそれぞれ異なった11代和泉守兼定など、見所の多い刀が並びました。

所有者の方が説明して下さる事で見えていなかった部分に着目出来ました。


②刀装具

無鑑定品から保存、特保、重要刀装具まで全19点並びました。

入念作の南蛮鐔で茎孔もサーベル用の形になっている。
下部に玉が入れこまえれているのも音が鳴り面白い。
重要刀装具指定の細川家伝来の彦三鐔の名品。色味が最高に渋い。
小田原覆輪ではなく縄目覆輪が施されており、両面に青と緑の漆が見られるのも実に良い。
鐔の王者信家。と言いたい所ですが写し品。
現代鐔工の成木一成氏による作。私が持ってきました。
同じく山吉兵写しの成木一成氏による鐔。鉄味がとても良い。平成16年頃の作との事。
このような鉄味の物を平成も作られていたのですね。とても勉強になりました。
柳生鐔。キノコと思った透かしは松の絵だそう。
所有者の方からの説明で理解が深まります

他にも凄い名品が出ていましたがそれは参加者だけの秘密という事で…。


③終わりに

準備などもありましたが、あっという間の4時間でした。
備品の持ち込み、設営のお手伝い下さった皆様本当にありがとうございました。
色々な所で刀談義が盛り上がっていたようで、主催者としてもとても嬉しく思います。
それと何はともあれ今回も何事のトラブルなく無事に終わり安心しました。
これからもこのようなイベントは安全を充分考慮した上で行っていこうと思いますので、その際は是非ご参加を検討されてみてください。

今回の個人的な反省点としては会場が想像以上に狭かった事。
24名収容可能な場所に10名だったので充分かと思っていたのですが、貸しスペースの写真に騙されました。
これからは40名位収容可能な場所でやった方が良さそうです。
後は部屋の電気ですね。
電気のスイッチが1つしかなく、刀を鑑賞する為に部分的に部屋を暗くする事が出来ず、刀鑑賞中は刀装具を鑑賞しづらくなってしまっていたので、この辺りは次回改善したいと思います。

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それでは皆様良き御刀ライフを~!

↓この記事を書いてる人(刀箱師 中村圭佑)

「刀とくらす。」をコンセプトに刀を飾る展示ケースを製作販売してます。

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