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刀のマニアックな情報誌「全国刀剣商業協同組合 年報」
全国の刀屋さんが集まって作った組合が「全国刀剣商業協同組合
(通称:全刀商)」で、昭和62年9月に設立されました。
いつから年報が出ているかは不明ですが、1年の活動をまとめた報告書のような物がこの年報になり、組合間での情報共有などが主目的と思われます。
刀剣販売を生業にしている方達の裏側は私のような素人には想像できない事ばかりですが、こういった資料を見ると、どんな活動をされているのか、刀剣商から見た刀の人気度合い(需要の変化)などぼんやりと見えてきます。
それ以外にも例えば刀剣商の人達で集まり刀の交換会を月一で開催しているなど…普段なかなか知れない事を知る事が出来ている気がして面白いです。
①目次はどんな感じ?
(画像転載元:https://www.tsuruginoya.com/mn1_6/img/nenpo25.pdf)
②こんな内容が見れる
・大刀剣市のカタログ作成の裏側
年に一度全国の刀剣商70店舗程が集まって行う刀の即売会があります。
そこで配られるカタログがまた名品揃いで凄いのですが、そのカタログに掲載されている刀や刀装具などを集めて撮影するまでの流れなどが書いてあります。
相当な神経を使って作業されているようです。
(全国刀剣商業協同組合 年報 第25号 P13~P14より一部抜粋)
・刀のプロとしての厳しさ
刀剣商は刀を見て瞬時に出来やキズの有無、真贋を見極めて値段を決めるのですが、どの市場でも大体価格が同じになるそうです。
そこを読み違えると損に直結する厳しい世界というのが読んでいて伝わってきます。
(全国刀剣商業協同組合 年報 第21号 P8より一部抜粋)
・刀剣新人類の誕生
平成27年のものなので今となっては情報が古いですが、現実になっている内容があったので載せます。
(全国刀剣商業協同組合 年報 第25号 P10より一部抜粋)
?!
まさに現代刀を注文したり、刀を買ったりして友人同士で鑑賞しあったりする光景がTwitterなどでもよく見られますね!
皆さん、刀剣新人類です。笑
私も以前2回ほどやっているので、刀剣新人類でした。
今は入口関係なしに同じ刀剣趣味を持つ方々が交流できる場があります。
以下の「刀ネコ」などはその代表的なものに思われます。
初心者でも刀に触れられ、既に所持している人から刀との生活を聞けたりと、自分が刀を買った時のイメージが鮮明に予想できるきっかけになる場だったりします。
他人の所有物を卑下しないなどの一定ルールが守られている中でのイベントが増えれば、刀趣味を楽しめる人が増えて刀を購入する人も少しづつ増えていくのかもしれません。
③紹介した年報はここから見れます
以下の「つるぎの屋」さんのサイトから平成24年~28年の5年分が閲覧可能です。
今回紹介した内容以外にも面白い内容があると思いますので探して見て下さい^^
④終わりに
「刀に携わる人」と一言に言っても、その中には刀を作る職人や、直す職人、刀を仕入れて売る人、鑑定する人、展示のイベントを企画する人、などなど沢山います。
立場は違えど、皆刀業界を盛り上げようという共通の目標のもとに試行錯誤を繰り返しているのは何か熱いものを感じます。
私自身も不思議な縁で12月に数十名の小学生に向けて刀について話す機会を頂けそうです。
恐らく鬼滅の刃が好きな子が多いので、鬼滅の話から本物の刀の魅力について話を繋げていければと考えています。
(その為に今アニメを全話見ている最中)
そして自分の話が将来この子供たちが刀を実際に所持するきっかけになると嬉しく思います。
自分は自分なりのやり方で刀を楽しみつつ、刀の魅力を伝えていこうと思います。
今回も読んで下さりありがとうございました!
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それでは皆様良き御刀ライフを~!