デザインフェスタ52 展示する拵えの紹介
デザインフェスタ52に刀展示ケースを出展します。
残念ながらイベント規定で本物の刀身は飾る事が出来ないので、今回は拵えを展示する予定です。
今回の記事ではケース内に展示する拵の紹介をします。
因みに私が製作販売しているのはあくまで展示ケースの方です。
よく誤解されますが…
①展示会概要
■日時
11/7(土)11:00~19:00
11/8(日)11:00~19:00
■場所
東京ビッグサイト 西展示棟4F
ブース:H-120、H-121
②展示物紹介
・毛抜形太刀拵
平安時代中期頃に生まれた彎刀(わんとう)で、柄の部分に毛抜形の透かしがある事からこの名前が付いてます。
刀身と柄が共金で作られて一体になってるのが特徴です。
因みにこれは刀身が切断されてます。
・黒蠟色塗鞘大小拵(大の方)
鞘は黒漆で光沢があります。
黒を基調として僅かに白を配して、金を目立たせる美学は徳川家康の嗜味に適っていたそうです。
江戸時代になると天正拵に三所物が一般的になったそうです。
(展示するこの拵えは打刀拵と思われます)
三所物は目貫、笄、小柄の3つの刀装具を同一作者で揃えたものの事でこの拵えも三所物です。
その中でも名門後藤家により作られた三所物を備えた短刀は「殿中差し」と呼ばれ登城時のドレスコードとされていたようです。
尚、この拵えに付いている刀装具は後藤ではありません。
鍔表
鍔裏
・黒漆塗鞘大小拵(小の方)
鍔表
鍔裏
・朱塗海老鞘拵?
海老の姿を想起して作られた拵です。
「?」としたのは鞘に刻みが無かったためです。
海老拵えは以下の様なものです。
もしかすると普通の短刀拵えかもしれません。
(画像転載元:https://tokka.biz/sword/kanenarisaku.html)
因みに海老拵は鎌倉時代から既に造られていたらしい(鎌倉期の絵画にこの形状の図が散見)ですが、現存する殆どはみな江戸時代以降、幕末頃の作との事。
家紋は6枚笹に扇子ですが、どこの家紋か分かりませんでした。
反対側
・黒漆塗菊紋蒔絵鞘短刀拵
菊紋は気品のある花弁、日輪の輝きなどから平安の末に後鳥羽天皇が愛好されてから、それまで皇室の御紋として使用してきた日月紋に代わって皇室のシンボルとなりました。
この短刀拵は流石に皇族の物では無いと思いますが。
反対側(小柄も菊紋で合わせてあります)
③終わりに
刀装具についても分からない事だらけで、ろくな説明は出来ませんが是非実物を見に遊びに来てください。
一緒に刀トークしましょう^^
因みに今回の写真に使用した刀展示ケース、デザフェスに持っていき実物を見てもらった上でヤフオクに掛けようと思っていたのですが、車に乗りきらず持っていくことが出来なくなりました。
もし欲しい方いればTwitterからでもDM頂ければと思います(1名限定)
前に刀屋さんに置かしてもらったこちらの展示ケースです。
刀掛け部分が可動するので、短刀から太刀まで何でも飾る事が出来ます。
拵えも飾れ、2段掛けもできます。
壁掛けも出来ます。
ライトは最新版と同じものを使っているので、刀身の見え方は同じです。
美術館のように刀を鑑賞可能です。
展示ケースの制作風景は以下URLの「製作日記①~⑦」にまとめています。
検討にお役立てください。
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今回も読んでくださりありがとうございました!
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それでは皆様良き御刀ライフを~!
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