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疲れた時に、疲れた日本刀

ちょっと疲れた時に見る疲れた(研ぎ減った)刀。

研ぎ減って焼き落としの刃が無くなっている
研ぎ減って匂口が線の様になっている
研ぎ減って部分的に刃文が無くなっている(匂い切れ)
茎と刃の厚みの差がガクン



…疲れてますなぁ。。似た者同士。笑

そんな仲間意識が、この刀を見ていると芽生えます^^;


でも帽子は頑張って残ってます。

地鉄が結構綺麗

地景が面白い。

乱れ映りっぽいもの(疲れ映りかもしれない)が見えて幽玄なところも。

棟焼きっぽいところも面白い。


欠点があっても視点を変えれば良いところもある。

疲れた時、壁にぶつかった時、後ろ向きになる時。
考え方、見方を変えれば意外にそこまで悪い事ではないかもしれない。

そんな疲れた時にちょっと前向きになれる刀。

こんな時、状態の良い美しい名刀は眩しすぎる。
疲れている時に絶好調の時の自分自身を思い出して比較したり、第一線でバリバリ活躍している他人と自分を比較するのが辛いように。

疲れてちょっと立ち止まりたい時に、それもそれで良いんじゃない?と気付かせてくれるのは名刀ではなくもしかすると研ぎ減って疲れているような刀なのかもしれない。

…と書きつつも。
平常時はやっぱり疲れた刀よりも名刀が見たくなる。
まぁ…バランスとタイミングなのでしょうかね。
ということで色々な刀があるとそれはそれで便利です。

そういえば、刀装具も同じことが言えるかもしれない。
疲れた時は綺麗な町彫の作よりも特にボロボロの小汚い古金工などの作が身に染みる。
言わずもがな、あくまで私の場合です。


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それでは皆様良き刀ライフを!

↓この記事を書いてる人(刀箱師 中村圭佑)

「刀とくらす。」をコンセプトに刀を飾る展示ケースを製作販売してます。



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