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買った鐔の鐔箱も古い物だった説

以前やばい鐔を買ってしまった!という記事をこちらで書いたのですが、その鐔を詳しい方に見て頂く機会があり、その時に「鐔箱も凄い良いね、恐らく江戸中期よりも前の物だよ。当時使ってた物にそのまま入っているのでは」と教えて下さいました。

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私的には何となく昭和位のものだと思っていたので(何の根拠もないですが)、想定外の言葉に思わず嬉しくなります。
同時にこの箱自体もとても貴重な物だから大切にね、とも仰っていたので心が引き締まる思いです。

という事で色々教えて下さったのですが、漆塗について専門用語など理解が難しい箇所もあり私の方で間違った理解をしている箇所もあるかもしれませんが、古いと思われる根拠の部分についてつらつら書いていきます。

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まず上の赤矢印の先にある細い黒線。
どうやらこの黒い細い線は金の上から黒線を引いているわけではなく、そこを避けて周りに漆を塗る事で細い線を再現しているらしい。
この細さで作るには現代では難しいらしく相当な技術を持った人でないと出来ないとのこと。

次に下のように赤っぽくなっているところ。
この部分は、漆の下地が見えている為、赤く見えるとのこと。
この経年による変化というのもまた味らしい。
確かに言われてみると、全て金よりも味わいが増している気もする。

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鐔箱の周囲もボロボロにはなっていますが漆が剥げていたりなど古さを感じます。

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因みに中の鐔についても10~20年に一度出てくるか来ないかくらい貴重な物ではないか、とも言ってくださいました。
そして以前その方が観た重要刀装具の作よりも出来が良いとまで…。
そこまでとは…。
現在特保なので今度の重要審査出してみようかと検討してみたり。
褒めて頂けるのは所有者としてこの上ない程とても嬉しいです。

因みにこの鐔を買う時に、刀剣店の方に「同じ鐔工の鐔他にないですか?」と聞いたところ、「ないよ~!笑」と笑いながら仰っていたので半分冗談かなとも思っていたのですが、どうやら本当になかなか無いようです。
確かにお店の裏にはあるかもしれませんが、ショーウィンドウに飾ってあるのも、ネットでも見た事がありません。
値段も相当でなかなか買う決心がつきませんでしたが、勇気を出して飛び込んでみて良かった気がします。

そういえばこちらに描かれている花は何の花でしょうか?
詳しい方がいらっしゃれば是非ご教授頂けると嬉しいです。

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今回も読んで下さりありがとうございました!
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それでは皆様良き御刀ライフを~!

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↓この記事を書いてる人(刀箱師 中村圭佑)

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「刀とくらす。」をコンセプトに刀を飾る展示ケースを製作販売してます。

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