日本刀はなぜ人を惹きつけるのか?
日本刀は世界を代表する日本の文化財であり美術品とされている。
昔から武器以外にも信仰や権威の対象となるなど、非常に幅広い用途があるのも特徴。
そんな事も関係してか、刀剣乱舞ブームが来る前から美術館の刀剣展示室は他のエリアと比較しても比較的人が多く集まっていたエリアだったような気もする。(個人的にそう思っているだけかもしれない)
特に幅広い年齢層の人が興味を示す物が刀剣というジャンルだとも思う。
例えば、美術館に向かう小学生に「仏像」と「刀剣」どちらを見たいか?どちらが見て楽しかったか?と聞けば、恐らく刀剣の方が人気が出るのではないか。
・なぜ日本刀は多くの人を惹きつけるのか
絵画や書、彫刻、他の工芸品も勿論惹きつけるものは持っているし、それぞれの奥深さに魅入られる人がいるのは事実。
こう書くと誤解を招くかもしれないが、日本刀は教養や感性が乏しくても比較的楽しめる、つまり受け入れの間口が広いものなのではないか?
刀には武器としての側面と信仰や権威としての側面がある。
仏像は信仰の側面が強くそこを理解していないと楽しめない気がする。
刀も信仰や権威の側面はその時代の文化も知る必要があるので理解が難しいのに変わりない。
が、刀は武器としての側面もあるので信仰部分を理解していなくてもその部分は楽しめる。
刀を見た小学生の感想は大体がビジュアル面の感想、「凄く切れそう」「刃が光ってる」「強そう」「綺麗」…こんな感じになるだろう。
そこにアニメやゲーム、時代劇などで見た刀のイメージが重なり、これを昔は振り回していたんだなぁとか想像を比較的簡単に膨らませる事ができる。
これが展示ケースの前での滞在時間が延びる(人を惹きつける)理由なのかもしれない。
対して仏像は難しく、なんでこの形、ポーズをしているのだろう?
なんでこんな表情をしているんだろう?
身に着けている物は何だろう?
なんの役に立つのだろう?
などなど疑問を抱く人は多いかもしれないが、その場で答え(合っているか合っていないか関係なく自分の答えを出す事)を想像する事が難しく、その疑問をそのままスルーしてしまう人も多いのではと思う。
一歩先に進むと凄く深く、そして面白い世界なのだろうが、入口で帰ってしまう人も多いのではないか。
(画像転載元:e国宝 菩薩立像)
日本刀も入り込めばその奥深さには驚かされるし、より深く知ろうとすれば色々な教養が必要になってくる。
間口が広く色々な人が交じり合っているので今の時代SNSなどで口論も度々発生しているようだが、もしかするとそれも刀独特のものなのかもしれない。
仏像好きもSNSでよく口論してたりするのかな?
いずれにせよ、仏像にしろ日本刀にしろ美術品に美しさを見出すことは日本文化感じる事で、そういう意味では共通している部分もあり、その間口が広い事は刀の強みではないかと個人的には思う次第です。
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それでは皆様良き御刀ライフを~!
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