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Twitterで刀の入札鑑定にトライ!
日刀保岡山県支部長であり白銀師(ハバキなどを作る職人)でもある小池哲さんが定期的にTwitterで刀の入札鑑定をして下さっています。
実際の入札鑑定の場に行くのはハードルが高いけど、Twitterなら、という事で楽しんで参加されている方も多いのではないでしょうか。
私もコロナで鑑賞会が中止が続いていた事もあり、楽しみながら挑戦させて頂いています。
今回はTwitterでの入札鑑定がどういったものなのかついて私の体験を交えながら書いています。
私が入札している様子(DM)のスクショなんかも載せているので、やってみたいけど間違えたらどうしよう、緊張して出来ない…という方は是非参考にしてみてくださいね!
①Twitterで定期的に行われている入札鑑定
小池さんのTwitterアカウントで定期的に以下のような事が行われています。
10月の岡山分会鑑賞刀1 長さ一尺八寸三分 反り五分 生茎在銘 元先の幅差少なく、反りつき、中鋒のびごころ、身幅広く、重ね厚く健全で重い。小板目肌よくつみ、匂口柔らかい直刃で、非常によく冴えた刃文です。入札はDMにどうぞ。追加写真有。 pic.twitter.com/etSyaUfT61
— 小池 哲 (@bizentakumi) October 4, 2021
本物を手に取って観るわけではなく画像で見るので、その刀の特徴の出ている部分の画像を載せてくださっています。(姿や刃文、地鉄、映り、帽子、彫物など)
また画像では分かり難い部分は文章で補完して下さっています。
これらの情報を見ながら誰の作かを考えていくゲームになります。
②入札鑑定に挑戦するとこんな感じです
まずは問題が小池さんのTwitterで流れます。
長さ一尺一寸二分 反り二分三厘 うぶ茎在銘 身幅広く寸のび、重ねやや薄く反り浅くつく。板目肌流れ、肌立ち地沸つき、乱れ映り立つ。小互の目角ばる互の目尖り刃を交え、小沸つき冴える。帽子乱れ込み小丸に返る。茎短くはばきもとで反る。入札はDMへどうぞ。 pic.twitter.com/cClQ8nOr3X
— 小池 哲 (@bizentakumi) May 24, 2020
画像を見ながら必死に考えます。
そして自分なりの答えが浮かんだら、いざDM!
先反りに見えて平造りという体配、1尺1寸(刃長33cm位)と短刀に近い長さの脇差という事で、室町時代かなと思いました。
匂い口が締まり、棒映りのようなものが見えたので1札目「盛光」で入札。
うーん、残念。どうやら南北朝時代との事。
この長さでうぶの物が南北朝に?!という事で混乱。
南北朝は長寸で大切先の豪壮なイメージがありました。
備前なのは間違いなさそうなので、地鉄の雰囲気や映りの様子から取りあえず有名所の兼光で入れてみました。
おしい、まで来ました!
近しい作で言うと長義かな?と思い入札。
ここで実質ギブアップ。
本に頼る事に。
肌が流れる備前の南北朝…で調べて。。
ついに正解!
大宮派の盛景が正解でした。
難しかったですが、考え方を誘導して教えて頂けたので頭が整理された気がします。
その後、暫く経つとTwitter内で解説があります。
入札鑑定に参加しなくても答えを見る事が出来るので、DMが緊張する方は自分の中でメモしておき後で答え合わせするのも良いかもしれません。
備州長船盛景 身幅広く反りが浅い南北朝時代の姿、備前はこの時代茎が短く反りがある、板目肌に流れが交じる所、多種の互の目で構成された刃文が特徴です。大宮派と呼ばれていますが、備州長船と切る盛景は最近では長船傍系の近景系と訂正されています。 pic.twitter.com/z0lDO1Uvxa
— 小池 哲 (@bizentakumi) May 24, 2020
③終わりに
という事で10月に入り早速問題が出ているようです!
私もまだ挑戦出来ていないので後日少し落ち着いたらトライしてみようと思います。
間違えるのが普通と思うので、もし緊張されている方がいれば一度勇気を出してDMしてみてください^^
時代も全く違う刀工を言ってしまっても優しく答えに誘導して下さるので楽しみながら刀の見所が学べますよ~!
なんとなく自分なりの答えが浮かぶやつだけ挑戦してみるのも良いかもしれないですね^^!
10月の岡山分会鑑賞刀1 長さ一尺八寸三分 反り五分 生茎在銘 元先の幅差少なく、反りつき、中鋒のびごころ、身幅広く、重ね厚く健全で重い。小板目肌よくつみ、匂口柔らかい直刃で、非常によく冴えた刃文です。入札はDMにどうぞ。追加写真有。 pic.twitter.com/etSyaUfT61
— 小池 哲 (@bizentakumi) October 4, 2021
10月の岡山分会鑑賞刀2 長さ二尺二寸三分 反り七分 大磨り上げ無銘 板目肌に杢目交じり不規則な映り立つ。小乱れに小丁子、小互の目入り、沸よくつき部分的に刃がうるみ二重刃がある。鑑定入札はDMにどうぞ。追加写真有り。 pic.twitter.com/JybbS7mQfG
— 小池 哲 (@bizentakumi) October 7, 2021
岡山分会鑑賞刀3 長さ八寸四分 わずかに反り、三ッ棟 板目肌立ち、互の目にとがり刃や矢筈刃交じり、皆焼になる。差し込み研ぎ。入札はDMにどうぞ。追加写真有り。 pic.twitter.com/XG5zvfnBm6
— 小池 哲 (@bizentakumi) June 8, 2021
10月の岡山分会鑑賞刀4 追加写真 焼き出しの特徴と一派の中でもよく沸がつく刀工を調べれば当たります。 pic.twitter.com/iutIdiaftt
— 小池 哲 (@bizentakumi) October 11, 2021
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それでは皆様良き御刀ライフを~!