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卓上刀箱2.0に白鞘と刀身を飾ってみる

前回


試作していた短刀用ケース「卓上短刀箱2.0」で白鞘や合口拵と共に飾れる刀受けですが、折角なので刀用のケース「卓上刀箱2.0」にも付くように作ってみました。

短刀より長く反りのある分、展示の仕方にかなり制限は出るものの、刀置き(刃を上に向けて展示)すれば白鞘と刀身の組み合わせであれば展示出来そうです。(古刀、新刀共)

刀受けを付け替えたのが以下です。

刀受けの試作品(アルミに黒アルマイト処理)


まず唯一いけそうな展示のカタチから。
刀身が上、白鞘が下であれば古刀、新刀どちらも飾れます。

画像は2尺5寸の生ぶ太刀(区送りが3cmほど)

一方、刀身を下段にすると、反りの有る古刀は土台に切先と茎尻が接地してしまうので展示に難があります。なので、大摺上げの太刀や新刀以降の反りの無い刀であれば下段に展示も出来るとは思います。

土台に茎尻が接地
土台に切先が接地


では太刀置き(刃を下向き)展示すると‥‥。
下段は問題ありませんが、今度は上段の白鞘が見え難くなってしまいます。
因みに上段に太刀置きは接触する為出来ません。

しかしそもそも鞘書きは反対面にされるのでこの向きで白鞘を展示する事は現実的にあまりないかと。
かといって白鞘の記載面を見せようと反対向きにすると…。

・・・はい。
刀身と白鞘が触れるくらいに接近してしまうのでこれも現実的ではありません。

ついでによく聞かれそうでもあるので「拵の展示は可能か?」について書くと、下段に置くとケースからはみ出すので出来ません。

刀は模造刀

上段にはそもそも鐔が奥の壁に当たって展示が出来ません。


結論

ということで、古刀を飾りたい場合は現実的に以下の展示方法に限られます。

大摺上げの太刀や新刀以降の反りの無い打刀であれば以下の展示方法も可能かと思います。

拵との展示は出来ません。

交換手順は短刀用のケースと同様で、シートと刀受けの交換で済むので、現在卓上刀箱2.0をお持ちの方は以下の簡単な交換で対応出来ます。(画像は短刀箱ですが同様です)

現状のケース(卓上短刀箱2.0)の①と②の部品を取り外して、
2掛用のシート①'と刀掛け②'に変更するだけです。




刀を拵と共に飾れるケースは、現状は「刀箱」のみで、現在製作中のEDGEがそこに加わる予定です。

刀箱(箔漆仕様)
EDGE(プロトタイプ)


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↓この記事を書いてる人(刀箱師 中村圭佑)

「刀とくらす。」をコンセプトに刀を飾る展示ケースを製作販売してます。

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